第5話 記念祭③

「いやー、これはキリがないね…」

「そう?なら愛音は休んでたら?私が1人で村のみんなを護るから」

「別にそうは言ってないでしょ…」

「まぁ、私の力を見せてあげるから見てなさい!!」

「待って、30体は居るけどどうするつもりなの!?」

「私は愛音と違ってとっておきがあるのよ!!まぁ、見てなさいって!」

『水を司る水龍よ。我に力を貸しその名我に刻め。水龍の加護よ我に力を貸したまえ。』

─水龍の加護付与─

「これが、水龍の加護かぁ…」

「凄いでしょ?これが水龍に愛されし私の力よ!!」

「確かにこれなら行けそうだね…」

「愛音はそこで見てなさいよ」

「川を流れる清流の如く慎ましく時には激しい激流の如く」

ー水龍の加護付与・水魔法・激流斬断─


「はぁはぁ、どうよ!!!」

「す…凄い全部倒してる!?」

「まぁ、私が全力をだしたらこんなものよ!!」

「へー、なかなか坊や達もやるわね」

!?

「あ…あなたは誰ですか?」

恐る恐る聞く僕

「私は魔王軍幹部よ君が世界を救う希望になるらしから消しに来たのよ」

「…僕が?僕のせいで村がこうなったの?」

「ふふふ。そうねぇー。もっと絶望の底に落としたら良い駒になりそうだわ」

「ま…待って!?」

優華の声も虚しく敵の唱える魔法が発動した。

─闇植物魔法・闇光合成砲─

ドーーーーーン

僕の後ろに居た村人達が魔法によって……

「あ…あ…」

「う…嘘でしょ?愛音これは夢だよね?ねぇ??」

「ゆ…優華…ごめん…ごめん…」

「良い顔をするわねもっと絶望した顔を見せてごらん?」

「副村長や、もう大丈夫だ。」

「…村長。」

「はぁはぁ、良くもわしの村を…いくら貴方様が闇堕ちして記憶が無いとは言え限度があるぞ」

「…。」

「村長どういう事ですか?闇堕ちって何ですか?」

「…実はな愛音に隠してる事があるんじゃ。」

「隠してる…こと?」

「闇堕ちでも何でもごちゃごちゃを言うな。散れ。」

─闇植物魔法・闇光合成砲─

「村長…今までありがとう御座いました。ここは副村長の私にお任せを!!」

─禁忌・時空魔法・時停止空間─


「「えっ??」」

「ここの周りだけ時間が止まってる…」


「さて、副村長が命を賭けて作ってくれた時間じゃ。愛音と優華に全てを話そう。」


「全てって?」

「あぁ、全てじゃ。何故愛音が3歳以前の記憶が無いのか。この魔王軍幹部は一体誰なのか。そして村掟についてじゃ…。」


「愛音…。私の隣に来て?そして、一緒にお話聞こっか?」

「…優華は知ってたの?」

「私も初めて聞くよ?」

「何でそんなに落ち着いてられるの?ねぇ!!何でこんな時に落ち着いてられるのさ!!!」

「こんな時だからだよ?村のみんなを助けれ無かった。生まれ育った村は無くなった。私だって悲しいよ!!でも、副村長さんが作ってくれたこの時間を更に無駄にしたくないとん。だから…」

「そうだよね。…ごめん。」

「二人とも大丈夫かい?」

「「うん。」」

「そしたら、まず愛音の3歳以前の記憶についてじゃ…」

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伝説の勇者になった僕の伝記!? みやび @Miyabi_hk

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