閑話~ゆな〜
私、ゆなはお兄のことが大好きだ。1人の男性として。
この気持ちを自覚したのは小学生の時。
その日は全校遠足だった。
お兄と同じ班になれたんだけど、お兄は他の女と話してた。
あの時は何故か知らないけどおかしくなりそうだった。
その原因を知りたくて調べてみたんだ。そしたら「嫉妬」だった。
この時だよ。お兄のことが1人の男として好きだと自覚したのは。
その時からいれるときにはいつもお兄の隣にいた。
だけど、私が高校1年生になった時に家を出て1人暮らしを始めた。
理由は小説の賞を受賞して、作家デビューしたから。
私はそれから頻繁に電話をかけたり抜き打ちでマンションに行ったりした。
理由は他の女がいないかどうかのチェックのため。
そして大学に合格した時、お兄とお寿司屋さんに行った。
久しぶりにお兄と食べるご飯は美味しかった。
久しぶりにお兄と話せて嬉しかった。
久しぶりにお兄とゲームセンターに行けて嬉しかった。
そんな思い出の場所なのに…
なんでお兄が私以外の女とここを歩いてるの?
意味わかんない。
しかもあのメスの顔。
そしてお兄の腕にない胸を当ててる。
ああああああ!今すぐ殺してやりたい!
私は追いかけてその女のことをぶっ殺そうとしたが、高校生が多すぎて見失う。
その時、私はこんな考えに至った。
「ああ。お兄はあの女に脅されてるのか」と。
私はキャリーケースを買って家に帰り、荷物を入れる。
両親に「どこ行くの?」と聞かれたので「お兄の所だよ。文句ある?」と答えると「迷惑になるからやめなさい」とたしなめられる。
私は「大丈夫だよ。お兄の迷惑にはならないよ。だって家事とか手伝いに行くだけだから」と言う。
「そうか。ならサポートしてやってくれ」と言われた。
そして私はタクシーに乗ってお兄のアパートに向かう。
待っててね?お兄。私が助けてあげる。
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