第7話

怒涛の日々が終わって数日後。


今日はまゆとデートの日。


何故そうなったか。


昨日の会話がこちら。


「明日、デートしよ!」


「デート?なんで?俺たち付き合ってないだろ?」


「は?何言ってんの?」


「え?」


「あんな恥ずかしいことさせておいて付き合ってない?意味わかんない!」


「え?それはまゆが…」


「うるさい!付き合ってるって言わないと私、ここから飛び降りて死ぬ!」


「わかった!付き合ってる!うん!」


「じゃあ、デートしてくれる?」


「うん!わかった!」


はい回想終了。


いつの間にか付き合ってることになってたよね!


そしてマジで飛び降りそうになってたよね!


俺が準備を終えてリビングでしばらく待っているとまゆがリビングに来る。


髪型はツーサイドアップにして地雷系と呼ばれる格好をしていた。


「どうかな?久司さんの好み?」


「まゆは何着ても可愛いよ」


「ほんと?嬉しいなぁ!」


まゆがそう言うと「じゃあ行こっか!」と言って俺の腕に抱きつく。


その時、柔らかい感触がほのかに腕に伝わる。


そしてやってきたのは駅前の商業施設。

まゆ曰く、ここは去年リニューアルオープンしたんだと。


そこでまゆは服を見る。


もちろん、俺と一緒に。


服をいくつか手に取ると試着室に行く。


その時に「勝手にいなくならないこと!」と念押しされた。


俺は「わかってるって」と言うと試着室に入っていく。


数分後、まゆは試着室から出てくる。


まあ、着ているのは地雷系の服なのだが。


「どうかな?」


「似合ってる」


「じゃあ、1着目決まり!」


それから怒涛のファッションショーが開催される。全部地雷系のファッション限定で。


会計を済ませるといい時間帯なので昼ご飯を食べることに。


大きな仕事が終わったあとに必ず行く回る寿司の店にきた。


平日ということもあってか比較的すいていた。


そこで俺たちは談笑しながら寿司を食べる。


俺は腹がいっぱいになりそうだったので〆に食べる”生クリーム味のプリン”を頼む。


すると「久司さん、もうデザート?」とまゆが聞いてくる。


「〆のプリンだな」


「なるほど。久司さんは小食なんだね」


「そうだな。まゆは好きな分食っていいぞ」


「わかった!」


俺がそう言うとまゆは頼んだ寿司を口に運ぶ。


そしてしばらくすると俺の頼んだものが来る。


食べていると視線を感じたので見てみるとまゆが食べたそうに見ていた。


俺はスプーンにすくってまゆの口に持っていくと「う~ん!おいひい!」と感想を漏らす。


俺はそのスプーンで食べる。


食べ終わるとまゆの頬が赤くなっていることに気が付く。


「どうしたんだ?」


「なんで平然としてるの?!間接キスしたんだよ?!」


俺はまゆに言われて初めて気が付いた。


俺は人生初ということもあり反応できずにいた。


そんななかまゆは「わ、私は久司さんとか、間接キスが出来て嬉しいけどね!」と照れながら言うと「久司さんはどうなの?」と聞いてくる。


「よくわからないな」


「なんで?」


「実感がなくて」


俺がそう答えるとまゆは食べかけの寿司を俺の口に「あ~ん!」と言いながら持ってくる。


俺は食べる。


結果、恥ずかしいだけだった。


それを伝えると「及第点だね」と言うと食べるのを再開する。


食べ終わると店を出る。


その後はゲームセンターに行って遊んでいると高校生がちらほらと見え始めてきた。


するとまゆが「久司さん、帰ろう?」と上目遣いで言うので俺は帰ることに。


朝と同様にまゆは俺の腕に抱きついて歩く。


それなのに俺は女の人に声をかけられる。


「一緒に遊ぼう?」、「ホテル行かない?」などなど誘ってくる猛者もいたがまゆの「てめえ、私の男になに色目使ってんの?」という言葉&威圧で逃げていく。


今の高校生、進んでるなぁ。


それとまゆさん、キャラ変わりすぎでは?


そして自分の部屋につくと同時にまゆに「着替えろ」と言われる。


「これから買い物に行くから着替える必要なくないか?」


「あるから着替えろって言ってるんでしょ?」


俺は渋々着替えることに。


そして近くのスーパーに一緒に行く。


まゆ曰く今日は軽いものにするそう。


俺はそろそろ執筆を再開するのでエナジードリンクを買ってもいいか聞くとにこやか

な笑みを浮かべて「ダメだよ?」と言ってくる。


買い物を終えてマンションの自分の部屋に帰る。


まゆが料理を作っている間、俺は新刊の構想を練る。


俺はとりあえず今日のデートで思いついたネタをパソコンに出力していく。


出力し終わると同時に「机の上片付けてねー!」とまゆが言うのでパソコンを自分の部屋に置きに行く。


ちなみに夜ご飯は野菜がメインだった。







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