癒しの時間※
「「ただいま~」」
二人そろってくたくたになりながら家に帰ってきた。
とはいっても、お店から徒歩10分ぐらいの所に家があるので、そんなには遠くない。
「育。いつものして……」
「はいはい。あき、お疲れ様。」
「んん……」
育の肩に顎をのせながら、育に抱き締めてもらう。
仕事終わりにはこれをしてもらわなきゃ疲れがとれない。
「頭……」
そういうと、育は頭を撫でてくれる。
「しあわせ……」
「そのまま寝ないでね?運ぶの大変なんだから。」
「はーい」
忠告されたため、名残惜しいが育と離れる。
「お風呂の準備するから、着替えて待ってて。」
そう言い、育は風呂場に向かった。
(着替えるか…)
俺も自分の部屋に向かった。
******
「はーーーーぁ!風呂はやっぱり気持ちいな……」
「はい、お茶持ってきたよ」
「ありがとう」
風呂からあがり、二人でリビングのソファに並んで座り寛ぐ。
「明日の休み、何する?あきはゲーム?」
「ん………ゲームするかは別として、家から出たくないかな。育は?買い物?」
「僕も明日は家にいようかな……。何だか疲れちゃったし」
「そっか」
お店は月曜日が定休日で、その他にもう1日平日に休みがある。
けど、付き合っているといえども、店長と副店長が同時に休むわけにいかないので、もう1日は別々の休みになってしまう。
「じゃ、明日はゆっくりするか」
「あきのゲームに付き合うよ」
「よろしく~」
他愛ない話をしながら、疲れを癒していると、ふいに育が僕の指に自分の指を絡めてくる。
ゆっくりと育の方を見ると、お風呂あがりのせいでもあるのか、少し赤らんだ顔をしていた。
可愛いような、少し色っぽいような……なんとも言えない表情である。
「あきよし……」
こういう雰囲気のときだけ、僕の名前をちゃんと呼ぶ。
ホントにズルい。
弱いって知ってて呼ぶから……
「いいよ、育。しよ?でも、まだ腰少し痛いから、あんまり動けないかも」
「秋好は何もしなくていいよ。全部僕に任せて?」
そう言い、育は僕にキスをした。
「ん………」
ゆっくり、じっくりとお互いを味わうようなキス。
じわり、じわりとカラダの熱があがっていくのが恥ずかしいぐらいに分かる。
(あぁ、好きだ)
何度も角度をかえながら繰り返す。
お互いに息が荒くなり、苦しくなる。
「は、ぁ…」
それでも、唇を離したくなく必死に舌を絡める。
「んっ」
キスをしながら、育が背中を撫でる。
背中を触られるとびくびく反応してしまう。
「感じる?秋好……」
僕の唇から離れた育の唇が、僕の耳の近くで囁く。
その声は低音でありながら、どこか甘ったるく僕の鼓膜を刺激する。
「背中、好きだもんね」
「ん、ふ…」
「あと、ここも…」
そう言い、右手は背中を撫でたままで、左手と唇は僕の耳を弄ぶ。
「だ、だめ…」
「だめ、じゃなくて、好きでしょ」
「……すき、だからもっと」
「ん、いい子」
背中を撫でている手が頭を優しくゆっくりと撫でる。
「秋好、ベット行こっか」
「うん…」
そう優しく囁かれ、僕らはベットへ向かった。
*続く*
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