1月20日 添え木とは、一般には…(林修)
添え木とは、一般には草木が倒れないように支柱として添えた木のことを指します。人は弱いものです。だから、意志がくじけそうになったり、誘惑に負けそうになったり、あるいは、つい安易な道を選びたくもなるものです。そんなときに、こんなことではダメだと、正しい道に引き戻してくれるような存在を持つことも必要になるのです。
僕の「添え木」は長年通っているお寿司屋さんやてんぷら屋さんの大将です。これらのお店に伺うたびに僕が痛感するのは、自分が生涯の仕事と決めたものに、ただひたすら誠実に正面から向き合うこと、そのことの尊さと大切さです。自分とは全く異なった道を歩んでいるのですが、それでも彼らのひたむきさは十分伝わってきます。
彼らは毎日会うような存在ではありません。しかしたまに会った際に彼らの誠実な仕事に触れると、僕が不まじめであったり、人として間違ったことをしていたら、この店の敷居をまたぐことはできないな、いつもそういう思いを抱きます。そして彼らに負けないように、というよりも、この店に堂々と来られるように自分も頑張ろうという思いをかき立てられるのです。
(中略)
彼らは同じ道で競っているわけではないので、「ライバル」とは呼べないでしょう。しかし、その姿が先に述べたような思いをかき立ててくれる点で「ライバル」に等しい存在です。さらに、多くの「ライバル」とはどうしても利害関係が発生するのに対して、そういうものがないだけに、より純粋に、一人の人間として接することも可能になります。
『今やる人になる40の習慣』林修
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