『大草原の小さな家』の話、再び

「大草原の小さな家」、義母と見ています。

ほんっとネリーは意地悪です。

おかーさんのハリエットは、

まだちょっといいところがあって

可愛いな、と思えるんですが

ネリーは救いようがありません。


自分の血筋が王家とつながっていると自慢する。

ローラから秘密を打ち明けられたら

蓄音機に録音して

学校の授業で流す。


あんまり意地悪なので、

ローラも黙っていません。

最近では、レストランを経営しているネリーの

厨房に入り込んで、

シナモンチキンならぬ

トウガラシチキンを作って

食べさせ、スカッとしています。


意地悪なネリーをしているあの役者さんは、

ほんとはローラの姉、メアリー役をやりたかったんですが

オーディションで落ちまして

ネリー役に抜擢されました。


8シーズンもある「大草原の小さな家」で

キャラクターがブレてないネリーなので、

すっかり視聴者からも鼻つまみ者になり


ネリー役の人が道を歩いていたら

卵をぶつけられ、

「ローラの復讐よ!」

なんて叫ばれるシーンもあったとかなかったとか


それでもカノジョはめげてない。

この役をしたことを、後悔していないのです。

なにしろ、ずいぶんあとになって

なんとかいう賞をもらったりしてましたし。


コメディの素質もあるそうで

スタンダップコメディの名手として

お茶の間に登場している、ということを

風の便りに聞きました。


どちらにせよ、架空の話とは言え

これほどひどい性格の人は

なかなか、いないんですよ。

おとーさんのネル・オルソンさんも

持て余しています。


でも、ともすればホノボノだけの

毒にも薬にもならない作品ではなく

ピリリとした苦みもある

人生を思わせる深い作品として

「大草原の小さな家」が

成り立っているのは、


ネリーとハリエットがいるおかげだと思います。

ああいう人が苦労したり懲らしめられたりすると

やっぱり気分がすっきりしますね。


なかなか悪い人にガツンと出来ない庶民にとって

ネリーとハリエットは、ガス抜き的存在なのです。

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