神社の唱え言葉

 神社の唱え言葉

 わたしは祝詞をあげてもらうことがあります。

 現代医学では治らない病気のため、神頼みをしているってわけです。

 神主さんに、玉串料を払いまして神さまにお願い。


 この際、『なむあみだぶつ』とは唱えません。


 遠い昔には、宮島でも神前にお経を唱えていたそうですが、明治の『神仏別離令』により、基本的にお経を上げないのがタテマエのようです。


 では、神主さんは、どんなことを言っているのか。


 わたしの朝に夕に服用する薬に、「くすしき力を賜りますよう」かしこみ、かしこみお願いたてまつります。

 てなことを言っています。


 くすしき力ということに、『ローレライの歌』を連想します。

 ライン川のほとりに立つローレライの、歌の力のくすしき力に、魂(たま)も迷う……。

 という、古語たっぷりの歌です。


 こういう言葉を聞くと、自然と背筋がピンとのびますね。

 くすしき力という言葉の意味は、「奇跡の力」とか、「ふしぎな力」とか言った意味がありますが、意味がわからなくても、なんとなくありがたい気持ちになります。


 『ビオレ 手指のアルコール消毒』があるのは、いくら考えてもミスマッチですが。

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