めまいのする一瞬

 今年の1月に面白い発見をしたんです。

 今年も氏神さまに初詣しました。いつものように社務所と、イベント用のテントの中にはお守りや破魔矢がいっぱい並んでいます。

 その向こうに、手水舎(てみずや)が置かれています。ひしゃくで手や口をすすぐ場所ですね。ところが、そこで口などをお清めしようとしたら、舎内の水がからっぽ。このままでは神社にお参りできない。どうしよう。


 よく見ると、舎内の端にポンプ式消毒液が……。アルコール消毒と書いてある。

「えーっ! 手水(ちょうず)の水が消毒液になった!」

 お清めできるのか? 

 いや……。

 御神酒なのかもしれない……。アルコールだけに……(汗)


試飲は勇気がなかったのでやめました(笑)


神社に消毒液ね……。科学的な神さまって、みょうな気分です。たしかにコロナが怖いから、こういう方法で防御策を講じているのは素晴らしいことだと思います。ただ、注連縄と神霊を呼ぶ鈴のついた神社の玄関で、

『ビオレ 手指のアルコール消毒』

 というのを見るのは、なかなか、めまいのする一瞬でした。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る