第2話 再開

次の日。

「ふあー。よく寝た。」

起きると15時を迎えるところだった。

「やべ、寝すぎた。まあ、しゃーないか。」

そう仕方がないのである。春に新規プロジェクトがスタートし、メンバーに選ばれた俺は休日返上で頑張った。

結果、プロジェクトは成功したが体はボロボロで15時間も寝たということだ。 

「そういえば」

パンを食べながら、昨日の帰りのことを思い出す。

「結局、あの女の人大丈夫だったのかな。」

犯人もどこかに逃げたし、ほかにも人が集まってきたから問題はないかと思って帰ってきたが。


「ピンポーン」

と、家のチャイムが鳴る。

(あれなんか頼んだものあったけ?)

昨日の今日のことなので、万が一に備えて扉の小さい穴から外の様子を伺う。

「・・・・・・・・」

(ん?.....落ち着け、見間違えかもしれない)

そう自分に言い聞かせて、もう一度見る。

「・・・・・・・・・」

やっぱり間違えではない。

そこにいたのは、スーツを着た体格のいい男8人だ。

(なに、昨日の男の仲間!?仕返しに来た!!?)

考えた瞬間汗が噴き出すようにでてくる。

(えっ?どうすればいいの?)


そんな時だった。

外から若い女性の声が聞こえてきた。しかもなんとなくだが聞き覚えがある。

いろんな情報があまりにも短時間に入ってくるものだから、俺はオーバーヒートしていた。

「あの、すいません。昨日あなたに助けられた者なんですが。」

(やっぱり昨日の人だ。じゃー、この男たちは仲間?)

考えてもらちが明かないと思った俺は、意を決してドアを開けた。


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スローライフが希望なんですが.... ワラビ  @warabi111

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