第19話 廃墟の守り神
僕の名前はトビィ。
この病院の青いクマの人形だった。
この病院にいた女の子のお気に入りの人形だったんだ。
けどね、ある日突然その子は動かなくなっちゃったの。たぶん、眠っちゃたんだと思う。
でも、お医者さんたちと女の子のお父さんとお母さんは、あの子を連れて行っちゃたんだ。
僕は彼女のいた部屋に取り残されたんだ。
病院もどのくらい経った頃かな、、いつの間にか暗くなってたんだ。
そんなある日ね、僕、自分で体を動かせるようになったの!しかも、体を自由に大きくできるんだ!
自分でも分からないんだけど、きっとこれはあの子が言っていた神様っていう人がくれたんじゃないかなって思ったんだ!
でねでね!僕早速、あの子を探すことにしたんだ!
たまにだけど、この病院にも人がまだ入ってきてるの!
その人たちだったら、何か知ってるのかも!
だから僕、その人達を見つけたらギューってしてね!あの子の居場所を聞くの!
あの子は僕によくギューってしてくれたから、僕もしてあげたらうれしいじゃないかなって思うんだ!
皆、いつも逃げ出すんだけど、僕はただあの子の居場所が知りたいだけなんだ。
捕まえてギューってしたら、一言も話さなくなっちゃうし、、、赤いお水が流れたりして、今でもあのこの居場所は分らないんだ。
だから、今日も僕はあの子の居場所を知るために、病院に来て来る人達を追う。
「うぉぉぉぉぉぉぉ!やばい!?ヤバいってっ!」
「逃げろぉ!廃墟の守り神だぁぁ!!殺される!」
いつかはまた、あの子に会うために、、、、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます