第13話 冤罪
「・・ズバリ、鮭澤秀光(しゃけざわひでみつ)氏を殺したのは貴方ですよ!狸塚幸太郎さん!」
・・・違う。
俺はやっていない。説明をさせてくれ。
俺は数時間前にトイレに行こうとして廊下を歩いていただけだ。
アリバイはないが確かにそうだったんだ。
そしたら鮭澤さんが殺されていたんだ。血を流して、青ざめていて、、、、
叫んで腰を抜かして、時間が経って今、こうして探偵さんの推理に耳を傾けていただけなんだ。
「ち、違う!私はやっていない!違うんだ北条さん!」
「何が違うんですか?現場に残された被害者である鮭澤氏のメッセージではあなただと書いてあるのです。それだけではなく、アリバイもないうえに第一発見者、、、そして、今言った私の推理であなたが鮭澤さんを殺したことは確定です!」
違う!本当に違う!
きっと、殺したのは御手洗熊子(みたらいくまこ)と白眉心(はくびこころ)だ!
あの二人がやったに違いないんだ!あの二人は鮭澤を快く思っていなかったし、白眉は俺と似ているところがチラホラとあるからきっと勘違いして俺の名を書いた可能性だってある!
それに、あの二人が手を組んででっち上げのアリバイを作っている可能性だってあるじゃないか!
や、やめろ畠山さん!いや、刑事さん!
俺はやっていない!やめろ!俺の手を掴むな!手錠をかけるな!連行するな!
冤罪だ!冤罪なんだ!
探偵でも間違うことはあるだろう!なんで、探偵の意見しか耳を貸さないんだ!
探偵だけが正しいんじゃないんだ!
誰か!頼む!話を聞いてくれよ!!!
そんな目で見るな!見るな!
俺は無実だぁぁぁぁぁぁーーーー!
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