第11話 推し

俺の推しがライブを両国国技館で開くことになった。

代表曲「君の神はオレら」はオリコンヒットチャートで初登場一位をとっている。

ただ、一つだけその推しには他と違うところがある。

それは2.5次元の人物だということだ。

推しはインターネットで主に活動しているが、実在する人間である。

推しが登場した時はまだ、そこまで有名ではなかったが、その歌声、作詞作曲で生み出される新たなるメロディに国内外の多くのファンは虜にへとなった。

だけど、俺には不安がある。

推しはそのライブでは実際に生身の人間としてその場に登壇するらしいのだ。

それが不安で仕方なかった。

いつもの二次元での推しを嫌いになるんじゃないかと不安だった。

だが、その不安は推しのライブに言ってかき消されることになった。

『僕たちは!ここにいつでもいるから!いつでも、リスナー、、ファンの皆さんと一緒だから!これからもよろしくお願いします!』

変わらない推しの姿がそこにはあった。

そこに二次元だとか三次元だとかの話はない。

推しは間違いなくここにいる。

俺の心からのヒーロー(推し)は二次元だの三次元だので廃れたりはしないのだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る