朝露視点

第48話  11月14日 夜光さんの追い上げがすごいから。

「あの古巻くんいいですか??」


そう言って私たちの前に現れたのは夜光さんでした。


夜光さん……今ですか、


私は心の中でそう呟きました。


実行委員を決める時からなんとなくはわかっていましたが、声はかけてくるだろうと思っていました。ですが、なんで今日なんでしょうか。


今日はとても楽しみにしていた日だと言うのに。


段々と私の中のダーク凪が顔を出してきます。


「ん?うん。どうしたの夜光さん」


どうしたのじゃないよ?翔斗くん。

流石にこれは、わかるでしょ。友達が1人しかいない私でもわかるよ?


もう完全にダーク凪です。


「話したいことがあるんです」


それも分かっていますよ夜光さん。

あ、そういうことですか。私は邪魔ということですね。


「私は一旦出ますね。夜光さんも私がいては邪魔でしょう?」


そう言うと、


「いえ、居てもらって結構ですよ。告白するわけではありませんし」


と、言われてしまいました。

あれ?告白するつもりではないのですか?


「そうですか」


「はい!」


逆になんだろう。そう思っていると。


古巻くんともう一度呼んだあとに、


「私と友達になってください」


と、夜光さんは、メッセージアプリのIDが表示された画面を見せながら言いました。


夜光さんがとてもピュアに思えました。


ですが、これは告白よりもタチが悪いかも知れません。なぜなら、友達なら断る理由が翔斗くんにはないから。


案の定、翔斗くんは私の顔を見てきました。

私の顔を見ると言うことは翔斗くんの中では答えが出ていると言うことです。


だから、


「なんで私のことを見るんですか??夜光さんが言ってるじゃないですか。答えてあげてください」


そう言って仕方なく古巻くんの背中を押します。


そうして、古巻くんには新しい友達が、

私にとってはライバルが出来ました。


そう思っていると、

夜光さんが私と翔斗くんを見て言いました。



「ところで……お二人はこんなところで何をされていたんですか??」


私は忘れていました。この関係は秘密にしていることを……


私は、先程、夜光さんが入って来た時に咄嗟に動くことができませんでした。今度からはしっかり誰かが来たらどうするかを考えておかなければならないと思いました。


「あ、えっと、」


言葉に詰まる翔斗くんを見て私はもう全部言おうと決めました。私は夜光さんには言ってもいいと思ったのです。



そして、全てを夜光さんには打ち明けました。

私がナンパをされて仲良くなったことから、今日までのことを。花さんのことなどは隠しましたが。

あと、2人の繋がりはラノベであったことを。


それを聞いた夜光さんは、


「そうでしたか……まずこれだけ言わせてください。ラノベ好きなのが朝露さんだけだとは思わないでください」


私にそう言ってきました。


「その言い方だと、夜光さんもラノベを?」


あ、これは厄介だな。私はそう思いました。だって翔斗くんはラノベの話しに食いつくから。


「はい!最近ではありますがラノベを読むようになってからは本当に大好きです」


この顔は本当にラノベにハマっているのだなって思いました。


そう思っていると案の定、


「え?夜光さんもラノベ読むの??何読むの?」


翔斗くんは食いつきました。

ですが焦りません。まだ焦りません。


「私が読んでいるのは「青○タ」です」


待ってください、それは確か翔斗くんが大好きなやつ。そしてまだ私が読んだことがないやつ……


「え??あれ読んでるの?僕「青○タ」大好きなんだよね!」


私は心の中で、焦らない、焦らないと繰り返します。


「本当ですか??なら月曜日にでも放課後話しませんか??」


そこは先着の私がいますから。流石に翔斗くんも……


「んー放課後は無理なんだよ……」


「あ、そうなんですね……わかりました。なら別の機会で大丈夫です」


よかったです。翔斗くんは私のことを見捨てなかったです。心からホッとしました。


さらに夜光さんは続けます。


「あと思ったのは、先程たまたま聞こえていたのですが、朝露さんのことは名前で呼んでいましたよね?」


まさかそこまで聞かれていたとは……


「あーはい」


と、古巻くんは答えます。


「なら私もせっかく友達になれたので苗字で呼び合うのは嫌です。なので私のことは夜ちゃんとあだ名で呼んでください。私は翔くんって呼びますから!」


「え?え?急に無理だよ」


「嫌です!お願いします。翔くん」


私でも可愛いと思ってしまう顔で翔斗くんに言うと、


「あ、はい。夜ちゃんと呼ばせて頂きます」


古巻くんは簡単に呼ばされてしまいました。


私、あれだけ頑張って名前呼びさせたのに……


やっぱり私は焦っています。


だって、


   夜光さんの追い上げがすごいから。


___________________________________________

48話読んで頂きありがとうございます。


眠すぎて、もしかしたら内容が変かも知れないです。確認はしましたが、もし変だなと思ったらコメントしてくださると助かります。

凪ちゃんのテンションはこれで合っていますのでご安心を!


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本当に皆様には感謝の言葉しか出て来ません。

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