朝露視点
第39話 10月19日 漫画は恐ろしいから・・
今日は翔斗くんの家にお邪魔させて頂く日です。
昨日の翔斗くんとの電話で9時以降ならいつでもと言われたので、9時に行くつもりです!
私は、朝ごはんを済ませ、家で過ごす格好ではありますがそれなりにお洒落にしました。
今日の目標は妹さんと仲良くなること!
翔斗くんの本棚を見ることです!
9時になりました。私は今から家を出ます。
家の前に来ましたが、緊張でインターホンが押せません。だって……男の子の家なんて行ったことないから。
もう無理だと判断した私は最終手段にでます。
―――――――――――――――――――――
「朝露」『おはようございます!今家の前に
着きました。開けてください』
――――――――――――――――――――
するとすぐに、
ガチャッと音と共に翔斗……くん……
がって……
「カッコいい……」
あ……思わず声が出てしまいました。
「お、おはよう凪」
よかった聞こえてはいなかったみたいですね。
「おはようございます。翔斗くん。髪の毛切ったんですね!似合ってます」
「ありがとう!凪もお洒落だね!
……とりあえず寒いだろうから入って」
翔斗くんの顔自体は二人でデート?に行った時に見てはいましたがそんなにしっかり見たわけではなかったので、実際これが初めてでした。
それにしても、カッコいい……何故今まで顔をしっかり見せて来なかったのでしょうか。急に見せられるとドキッてしてしまいますよ……
それに、もっと見せていれば他の子からモテてもおかしくないと思うのですが……
この時、私は翔斗くんが周りの女子から話しかけられているのを想像してしまい、胸が少しだけモヤッとしたのを感じました。なんのモヤなのかはわかりませんが……
「そうですね。お邪魔します」
そんなことはさて置き、私は翔斗くんの家に入りました。
「いらっしゃい……朝露さん……ってめっちゃ美人じゃんお兄ちゃん。私の想像をはるかに超えてきたんだけど」
「ふふ。お褒めに預かり光栄です。初めまして、朝露凪と申します。翔斗くんとは趣味を共有できる友達でとても信頼しています」
「み、美香は古巻美香と言います。初めまして……お兄ちゃんがいつもお世話になっています」
しっかりしている子だな、と私は思いました。
「そんなところで挨拶し合ってないで上がってくれ」
翔斗くんにそう言われて私はリビングに入りました。
「あのー翔斗くんのお父様、お母様は……」
「あー言ってなかったかな……滅多に帰ってこないんだ。今は両方とも海外に仕事に行っちゃってるからね」
「あ、なるほど……」
翔斗くんと私が話していると……
「お兄ちゃん、朝露さんに朝ごはんいるのか聞いてよー」
キッチンにいる妹さんからそんな言葉が聞こえてきました。
「あーだって、凪ご飯食べてきた?」
「食べて来ましたけど、少しもらってもいいですか?翔斗くんが絶賛する妹さんの味が知りたいです」
私は料理も得意だと自負しています。
だから妹さんの味が知りたかったのです。
「美香、一応凪のも頼む。少しでいいよー」
「はーい!今日はお兄ちゃんが好きなものばかりだよ!」
なんか今、お兄ちゃんの好きなが強調されたような気がしますね。
5分ほどして、妹さんが作る朝ごはんが出来ました。
内容としては、白米に豚汁、朝からではありますが生姜焼きと卵焼きでした。しっかり、生姜焼きにはキャベツも添えられていてバランスも取れています。
「すごいですね……妹さんが毎日作っているんですか?」
「はい!お兄ちゃんは私の料理が好きと言ってくれるので」
またです。また強調しました。
なんだが対抗心があるわけではないのですが、少しだけ悔しいと感じてしまいました。なので……
「美香ちゃんとお呼びしてもいいですか?」
「じゃー私は凪さんって呼びますね」
「美香ちゃんは翔斗くんの趣味って知ってますか?」
「え?あーラノベとか漫画ですよね」
「そうそう。そうです!そうです!では、どんなラノベが好きだとかわかりますか?」
「あ、いや……そこまでは……」
「なるほどなるほど。私は知ってますよ!翔斗くんがどんなラノベが好きなのか!」
「ん…………」
ふふ!これで引き分けですね!
私が、美香ちゃんとやりとりをしていると……
「なに2人で言い合ってるんだよ。美香も凪も」
「あはは、ごめんごめん。つい、、ね」
「ふふふ、ごめんなさい私もつい、ね」
「はぁーなに言ってるのか。仲良くしてくれ」
翔斗くんに呆れられてしまいました。
確かに大人気なかったですね。
「美香ちゃん」
「は、はいなんですか?凪さん」
「ごめんなさい……そうだ、私友達が翔斗君しかいないので友達になりませんか??」
「いえいえこちらこそごめんなさい。え!美香なんかでよかったら逆にお願いします!!」
そうして、先程のやりとりなど忘れ、私と美香ちゃんは友達になりました。
やっぱり女の子同士と言うこともあり話し始めるとあっという間に時間は過ぎて行きました。
そして今度3人でショッピングモールに行くとこも決まりました。楽しみです!
お昼になり、今度は私も一緒に美香ちゃんと昼ご飯を作りました。2人で作ったのはオムライスです。
食べ終わった後、
「私、翔斗くんの本棚見てみたいです」
その一言で翔斗くんの部屋へ見に行くことになりました。ですが……気づいてしまいました。
翔斗くんの部屋に入ると言うことは私にとって人生で初めて男の子の部屋に入ると言うことだと……
気づいてしまったら、急に恥ずかしくなってきました。もう翔斗くんの部屋の前に来ていると言うのに……
「ここが僕の部屋だよって……凪なんか顔赤くない??」
翔斗くんは気にしてないんでしょうか……
それはそれでなんか嫌なのですが……
「赤くないです!大丈夫です。そんなことより、翔斗くんはなにも思わ無いんですか?」
「ん??なにが?」
「なにがって女子を部屋に入れることがですよ」
「あ……確かに……凪に本棚見せるのがなんだかんだ楽しみだから忘れてた……」
そんなことだろうと思いましたよ。
まったく……
「まー今更ですよね。早く見ましょう!私も楽しみにしていました」
でも、私が伝えたことで多少は恥ずかしくなってくれたみたいなので今回はいいとしましょう。
そして、私は翔斗くんの部屋に入りました。
「うわぁ〜〜すごいですね!!」
そこには壁一面にラノベや漫画が並べられていました。私の数倍は数があると思います。
「でしょ!何年も買い続けてるからね!」
翔斗くんがドヤ顔をしてきました。こう言うところは美香ちゃんと似ていますね。
「なにか読んでもいいですか??」
「どうぞどうぞ!ゆっくり読んでいってください!」
私は翔斗くんに許可をもらってから、ラノベではなく私の家にはない漫画を手に取り読み始めました。
美香ちゃんが呼びに来てくれたおかげで気づきましたが、もう19時になっていました。
私の隣で翔斗くんも漫画を読んでいたのですが、このままだったら私たち2人はずっと読んでいたかも知れません。
「漫画ってラノベよりもページ数が少ない分どんどん読んでしまいますね」
私が翔斗くんにそう言うと、
「そうなんだよね……漫画って恐ろしいんだよ」
翔斗くんはそう言いました。
私もそれには共感します。
今回私が読んでいた漫画は、前に翔斗くんが一番最初に読んだラブコメだと言っていた、「○田くんと○人の○女」と言う作品です。全部で28巻あるのですが、もう24巻まで読んでいました。
ラノベの他に漫画を買おうとした時がありましたが買わなくて良かったなと思ってしまいました。
これからも読むなら翔斗くんに借りるなりするでいいかなと思います。
翔斗くんの言う通り、
漫画は恐ろしいから……
___________________________________________
39話読んで頂きありがとうございます。
今回のお家イベントはそこまで何も起きなかったですね。なんか思ったんです。ここではないと、、だから漫画にシフトをチェンジさせてやりました!
そうだ!総合pvが6万超えました!
ほんとにありがとうございます!
それに伴ってレビューや小説のフォロー、応援も頂けるようになりとても嬉しく思います。
私的には目指せ応援100越えと言いたいところですが、そんなことはせず地道に皆様に面白いと思って頂けるような作品をお届けしたいと思っています。
あと、後書きが含まれてはいますが、10万字超えました!パチパチパチパチ
まったくモチベーションが下がらずやってこれたのはほんとに読者様のおかげだと思っております。これでコンテストにも参加権が貰えると言うことで、引き続き頑張っていきますのでよろしくお願いします。
レビュー、小説のフォロー、応援、そしてコメントお待ちしております。是非よろしくお願いします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます