朝露視点

第32話  10月16日 翔斗くんと文化祭デート?ができるかも!

昨日の放課後、私は翔斗くんと一緒にクラスの展示物を何にするかを話し合い、候補を四つ決めました。


今日はその候補をみんなに選んでもらう日となっています。


「では、この中から一つ選んで配った白紙に書いてください」


翔斗くんの一言でみんなが考え始めました。

当然私たちも四つの中から一つ選びます。


私は昨日からもう何を選ぶか決まっています。

翔斗くんには内緒ですが私は段ボールアートにするつもりです。理由は……これがいいと思ったからです。

決して、翔斗くんの方を選べばまた一緒に出かけられるから、なんて思っていません……嘘です。出かけたいからです。


やっぱり候補があるとみんなも考えやすいのか、すぐに配った紙は回収することが出来ました。


結果、私たちのクラスで展示するものは段ボールアートと決まりました。


私は心の中でガッツポーズをします。

横を見ると翔斗くんが小さめにガッツポーズをしていたのが見えました。やっぱり翔斗くんもまた出かけたいと思っていたみたいです。



早速、放課後、翔斗くんとお出かけです!!




放課後、私たちは昨日と同じ場所で話し合うことにしました。場所を変えてもよかったのですが、どこでやるかより誰とやるかだったので同じ場所にしました。


「段ボールアートの内容、何にする?」


早速翔斗くんが質問してきました。


「ここでもみんなに候補を選んでもらった方が良さそうですよね」


「確かに選んでもらうことで、クラスでやってる感も出るしね」


「はい」




話し合った結果、候補は三つとなりました。


一つ、常磐という文字を作る。


二つ、クラスで考えた言葉を作る。


三つ、巨大な生き物を作る。



作り方としては、三つの候補全て段ボールを折りたたんだ状態で使うことにしました。


「これ、段ボールの量かなりいるよね?」


「私も同じこと思っていました。とりあえずどれを作るにしろ段ボールは相当な量使うと思うので、今のうちから先生に言って、段ボールキープしてもらいましょうか」


「うん!じゃー明日言っとくよ」


「何を言ってるんですか。行くんですよ!」


「ごめんごめん明日一緒に言いに行こう」


「はい!!」


やっぱり翔斗くんとは全てスムーズに決まる気がします。


毎年、溜息を吐きながらやっていた実行委員が、今年はとても楽しいです。

それもこれも翔斗くんのおかげだと思うとあの時出会えて、声をかけてもらえて、本当によかった、と心から思います。


そう思っていると、私は少し心がドキッとしたように思えました。……理由は分かりません。多分、翔斗くんへの感謝からきた物だろうと私は判断しました。


そんなことよりも、私はあることを思い出しました。


文化祭実行委員は、クラスをまとめるだけが仕事ではないことを……


実行委員の仕事として1つだけ私が嫌いなものがあることを……


それは、文化祭当日、クラスの実行委員2人で割り当てられた時間に、校舎の見回りをしなくてはいけないことです。私はそれが一番嫌いでした。仲が良いわけではない男子と一緒に文化祭をまわらないといけなかったからです。


ですが、今年は違います。その相手は私の友達である翔斗くんだから。


私は思いました。これは……


2人で文化祭を巡ることができるのではないか、と。


いや、


  翔斗くんと文化祭デート?ができるかも!


と。

___________________________________________

32話読んで頂きありがとうございます。


着々と文化祭の準備が進んで行きますね。


文化祭か、、、懐かしいですね。

またやりたいか、と言われたらいいえと答えますがね笑


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