第8話  10月6日 やっぱり連絡するのは、緊張します。

 その後、無事にIDを交換した私はその場で古巻くんとは解散をして、今は電車に揺られています。


私は先程のカフェでのことを思い出していました。


(古巻……いやー朝露さんも「連れ○の」好きなんだったんだ。なんのキャラが好きなんですか??)


(私……私はやっぱりゆ○さんが1番ですかね。でもい○なちゃんも良いんですよね)


(古巻……わかるかもしれない、、けどやっぱり僕はみ○とに感情移入しちゃうんですよね〜)


(私……あーでも男の子ならそうかもしれないですね。「連れ○の」は、ラブコメだけど結構奥が深くて考えさせられるから好きなんですよね。古巻くんどこが好きなんですか?)


(古巻……僕は単純に時々ゆ○がみ○とに攻めたりするところとかですかね。普通に見ててドキドキしますし。1番は4巻か5巻どっちかの最後にゆ○がみ○とにあれをしたところが好きですかね。読みながら、うわ〜って言ったの覚えていますし)


(私……うふふ あれはたしかに見てるこっちも照れましたね)


気づいたら、いつの間に最寄りの駅についていました。


改札を出て家に向かって歩きます。どうせ1人なので早く帰りたいとかは思いませんが、ご飯など作らなくてはいけないので少し急ぎます。

その前にスマホを確認……まだ連絡は来てません。私から送るのはちょっとなんか恥ずかしいので、待つことにします。


家につきました。スマホを確認します。

……まだ来てません。やっぱり私がラノベ好きと知って、嫌になったのでしょうか。

たしかに、学校ではそんな素振り一度も見せたことはありませんので引いてしまってもおかしくはないのかと……


ご飯を作りました。1人で食べる時も必ず

ご飯とお味噌汁。おかずは野菜とその他の2品を作ります。もう慣れたので苦労はしません。


スマホ確認します……まだ来てません。

そろそろ変なプライドなど捨てて、送るべきでしょうか。やめておきます。


お風呂に入っています。私はお風呂に入る時、髪の毛が痛まないよう注意して洗います。小さい頃から美容に気を遣っていることもあり、体の着き具合も普通の人よりかは凹凸がはっきりしていると思います。大きいのが良いわけではないのですが……

やっとお湯に浸かることが出来ました。一人暮らしではありますけど普通の家と同じ大きさのバスタブなので毎日ゆったりとお湯に浸かることができています。


そんなことよりスマホ確認……やっぱり来ていません。


やっぱり私からと思ったので一応開いて文字を打ってみることにしました。


『今日はありがとうございました。』


これだけで良いのだろうかと画面と睨めっこしていると。


突然古巻くんから連絡が来ました。

私はホッとしたのと、とても嬉しくなりました。びっくりして閉じてしまったスマホを開いてすぐに確認しました。


―――――――――――――――――――――

「翔斗」『今日は急に声をかけてごめんね。

     ラノベの話一緒にできて

     楽しかったです。ありがとうござい

     ました!

     今度「連れ○の」最新巻出るじゃな

     いですか、どんな感じに作者

     持っていと思いますか?』 





―――――――――――――――――――――


まさか、お礼だけではなく次の会話まで持ってくるとは思わず少し驚きましたが……そんなこと気にしている暇はないのです。もう既読をつけてしまっています。

早く返さねばなりません。


一瞬のうちでこれまで培ってきた知識を使い文字を打っていきます。

とりあえずお礼は入れるとして……

あ、気づいたら「連れ○の」のことについて少し長めに書いてしまいましたがこれで

いいでしょう。

あとは古巻くんはどう予想しますかっと

よし、これで送信!


―――――――――――――――――――――

「翔斗」『今日は急に声をかけてごめんね。

     ラノベの話一緒にできて

     楽しかったです。ありがとうござい

     ます!

     今度「連れ○の」の最新巻

     出るじゃないですか、どんな感じに

     作者持っていと思いますか?』



「朝露」『いえいえ、最終的には声かけて

     もらえてよかったと思っているの

     で大丈夫です。私も初めて趣味を

     共有することができて楽しかった

     です。ありがとうございます』

    『そう言えば、そうでしたね。

     私的には、そろそろ主人公と

     ヒロインがお互いの気持ちに

     気づくけども素直になれないとかに

     なるんじゃないかなって思ってる

     んですよね。今までは罵倒ばかりで

     お互い嫌いって言い張ってまし

     たし。逆に古巻くんはどう予想

     してますか』

―――――――――――――――――――――

実際1分程度しか経っていなかったみたいですけど、気にしないことにします。


そして1分ほど待つと古巻くんから返信が来ました。


―――――――――――――――――――――

「翔斗」『返信ありがとうございます。やっぱり

     そう思いますよね。僕もそろそろお

     互い心の中でまた好きになって

     しまったって、認めるけど正直に

     なれないって感じになるんじゃ

     ないかなって思っています。

     あとは途中から生徒会の名前が

     出てくるようになったから次回

     から本格的に、出てきそうじゃ

     ないかなってどう思いますか??』




―――――――――――――――――――――

私と同じように考察してくる古巻くんのメッセージにとても嬉しくなりました。


やっぱり古巻くんとはラノベの好みが合うと心から思いました。ここまで合うともしかしたら好きなのでは?とか思いましたが思い出してもドキドキはしません。だから異性としてではなく友達として、趣味が合う人として好きなのだと思いました。


ですがそれを考えたら折角できた友達を無くしたくないと思ってしまい、返信するために打っていた手が止まってしまいました。これで良いのかと心配になります。

あと、やっぱり……





連絡するのは、緊張します。

___________________________________________

8話読んでいただきありがとうございます。


多くの方から応援や小説のフォローなどしていただいてとても嬉しいですね!ありがとうございます。

そしてコメントもありがとうございます。


次からは視点が翔斗に戻りますのでよろしくお願いします。


なんだかんだオタク気質ではある朝露ですが、

学校では全てにおいて欠点がない人と認識されています。書いている私さえ忘れる時があります笑


誤字脱字、感想、ご指摘などのコメントお待ちしております。

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