朝露視点

第6話  10月6日 古巻くんがナンパをしてきました

 私の名前は 朝露 凪 私立常磐高校に通う一年です。

私は昔から勉強、スポーツ、礼儀作法についてとても努力してきました。そして美容に関しても。

そのおかげで私が通う学校に主席で入学することができ、色々な方からのアプローチも受けました。もちろん全て断っています……

それが理由なのかはわかりませんが私には心から仲がいいと呼べる友達はいません。みんな私と一緒に居たいのではなく、私が持っている肩書きに縋ってくるからです。


それに気がついたのは小学校の6年生。

私はその頃から友達を自分から作ろうとするのはやめました。それに伴ってある物にはまっていきます。それは、ライトノベル。ライトノベルの特にラブコメが好きでした。理由としては、本当は送りたかった理想の学校生活が描かれているから。それに感情移入さえすれば、その学校生活が味わえたような気がしたから。


そうして私は勉強などの合間を縫ってはライトノベルを読みました。ライトノベルさえあれば私は形だけの友達で満足してました。

     

     でも時々、時々、


…………私は趣味を共有する人が欲しかった。


――――――――――――――――――――


今日は日曜日です。私は高校生ながら一人暮らしをしています。理由はあまり言いたくないですが、大雑把に言うと親が放任主義だから。毎月一人暮らしとしては多いのではないと思うほどお金を入れてくれているので不便はしていません。


話を戻します……

日曜日と言うことで、たまには家ではなくカフェとかでラノベを読もうと思いました。

しっかり本カバーは付けます。表紙が恥ずかしい時もあるので……


そして私は自分の家から電車で5駅ほど離れている、この辺りでは1番大きな町に来ました。

私は町を歩くだけでも声をかけられたりしますのであまり好きではないのですが、(別に自慢ではありせんよ)

今日の気分のため我慢していい感じのカフェを探します。


15分ほど歩いて私はやっといい感じのカフェを見つけました。中に入ると定員さんが明るく声をかけて、案内してくれました……真ん中の席に。カウンターとか空いてるのに。


1時間ぐらい経ち、少し目が疲れたので、休憩することにした私はなぜかわからないのですが、高校入学したばかりの時にクラスで自己紹介したことを思い出しました。それは私と違って隠すこともせずに自分の趣味を他の人に伝えていた男の子のことです。


「僕の名前は古巻翔斗です。好きな食べ物は

生姜焼き。嫌いな食べ物はピーマンとらっきょうと昆布の混ぜサラダ。趣味はラノベや漫画を読むことです。よろしくお願いします。」


ピーマンとらっきょうと昆布のサラダは流石に私でも食べれなさそうです。

……そう言うことではなくて、彼は言いました。ラノベを読むことが好きだと。

なぜ今それを思い出したのかはわかりませんが当時は話してみたいなと思いました。だけど、彼女がいることを知り、彼自身彼女以外の女子と距離を置いているように思えました。それに私から声をかけるなんてことはできないので話しかけなかったことを覚えています。


そんなことを思い出していると、1人の男子が私の前に来ました。そして私に言いました。


「はじめまして。古巻翔斗と申します。私立常磐高校一年です。突然話しかけてしまい申し訳ありません。もしよかったら連絡先交換しませんかいやそれが無理でしたら、一緒にこの時間だけでも過ごしていただけないでしょうか?」


私は名前を聞いた瞬間に奇跡なのかなと思いました。

そして、とても嬉しい気持ちになりました。




今さっき思い出して、また話してみたいなと思ってしまった唯一の男の子



古巻くんが

     "話しかけてナンパして"来たからです。


___________________________________________

6話読んで頂きありがとうございます。


沢山の方からフォローや応援、レビューなどしていただいてとても嬉しいです!ほんとにありがとうございます。これからもっと良い作品にできるよう頑張ります。


今回は朝露視点での物語です。

そして次回も多分このままの視点だと思います。


私もラノベが好きなのですが、、こう言う出会いはなかったな笑笑

私もラノベに感情移入して学校生活やり直してきます!!


誤字脱字、感想、ご指摘などのコメントお待ちしております。


レビュー、小説のフォロー、応援などもしていただけると嬉しいです。よろしくお願いします



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