第129話

俺は二人のことを唯一知るリスナーで妹的存在のハルちゃんに別れた報告を含めLINEを送信した。

「奏と完全に終わったわ。奏をかなり傷つけもうたし俺らのこと知ってんのハルちゃんだけやから奏のこと頼むな。ハルちゃんは幸せになれよ」

奏とはもう連絡を取ることなかったし、かなり迷惑かけたからお願いしたのとハルちゃんにも彼氏に近い存在があるから俺は無理やったけど頑張れって応援のつもりで送っただけだった。

しかし、全く違う受け取り方をしたのだ。

いきなり奏からLINE通話でなく携番にかかってきた。

俺は通話に出ようか悩んでいた。

今でたらまた奏に甘えてしまうし迷惑かけてしまうからだ。

もちろんほんの少しだけ「もしやり直したいと思ったら連絡してきて」って言って別れたので淡い期待もあった。

ただ今まで携番でかかってきたことは一度ぐらいしかないので何か奏でに起きたのかと心配にもなった。

携番が鳴り止んだら、次はLINE通話が3回も連続でかかってきた。

俺は複雑な感情のまま出ることにした。

奏は行き成り「大丈夫なん?」って聞いてきた。

俺は「何が?」って普通に聞き返した。

「ハルちゃんが心配して連絡してきたから」

話をよく聞いたら俺が自殺しそうと思ったらしい。

淡い期待は、果敢なく消えた。

ほぼ毎日更新していたツイート垢もインスタも消えてハルちゃんからしたら意味深なLINEだったらしく心配して奏に連絡してきたらしい。

確かに俺は憔悴して全く考えなかった訳ではなかったしギリギリの状態ではあったが匂わせるつもりは一切なかった。

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