第12話
数日後、本当にエミーがコラボ枠を開いた。
枠に行くと「コラボ枠だから誰でも上がってきていいよ」って説明しているところだった。
俺が絶対に上がる必要がないんだと少し安堵したが、俺とコラボしたかったんじゃないんだってことにがっかりしたのと勝手に勘違いしていた自分が恥ずかしかった。
そんな中、リスナーが誰もコラボに上がらないために、突然エミーが「まことさん上がる?」って指名してきた。
エミーの発言はいつも突拍子もなく俺を驚かせる。
コラボに上がろうと思った瞬間、俺はアウェイに挑む日本代表の気持ちがほんの少しわかった気がした。
俺の第一声は震えた声で「どうも」だった。
エミーは、そんな緊張している俺に笑いながら「自枠と全然ちゃうやん」って言いながらさらに追い込みをかける様に「得意なモノマネあるやん」って追い込みをかけてきた。
得意なモノマネとは、俺が自枠で全く似てない自虐ネタとしてしている福山雅治のモノマネをこのアウェイでやらそうとしてきたのだ。
しかも、エミーが得意のって説明したためハードルが自動的に上がっている状況下で俺はやり切るしかなかった
「あんちゃん」「こゆき」
ラジオ配信のため赤面した顔が映ることはなかったが顔から火が出るって状態を体感したぐらい恥ずかしかった。
エミーは無茶振りしてやったりっと言わんばかりの笑い方だったが、俺には悪魔が微笑んでるように聞こえた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます