第10話

エミーのコメントに注目しながも他のリスナーもいるため平常心を装いながら配信していた。

俺の枠は、基本的にリスナーのコメントに対してツッコミを入れていくスタイルで常連のリスナーは「今日もイケボですね」など皮肉ったコメントが多く、初見で来た場合、リスナーとの関係性がわからないので、ただただ罵詈雑言を浴びせられてる配信者に見えてしまう。

だが、エミーは、一瞬で空気を読み常連と同じように俺をいじってきた。

エミーのこの頭の回転の速さが俺は堪らなく好きなところだった。

「ツイルーム」は基本1枠30分と決まっていて、コインのアイテムを5枚貰うと30分延長ができるシステムになっている。

残り5分を切ったぐらいにエミーから「次枠もしてね」とコメントがきた。

つまり俺の審査は合格したのだ。

「えーもう30分すんの?もう十分やろ?」って謙遜して言ったが内心はめちゃめちゃ嬉しかった。

嬉しさのあまり俺は通話のようにリスナーと喋れるコラボ機能が「ツイルーム」にはあるので「コラボする?」って誘ってみた。

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