ワガママ

普段言わない分許してくださいな

僕はちょっと一人になりたい


ほんとうはね、僕のことを誰より知ってくれて

僕がお荷物じゃないような形で許してくれる人に出会いたいんだ


できる限り、手助けするし、

ケータイを失くしたなら一生懸命に探すよ


でも、求めすぎなんだよね

かさぶたばっかの心をまるで天才外科医のようにやれとか

猫かぶって下手の講釈を聞けだの

楽しい話なんて、やっぱり聞かせられないし愚痴ばっかりで


そんなことが出来る友達は一人だけだよ

姿かたちもない空気みたいな僕の友達

いや、本当に空気なの

N2と、O2からほとんどが構成されている混合気体


あいにく温かくないけれど

泣いてくれているみたいに僕を包んで

僕は人の顔が苦手だから対面には立てないけれど

イスの横に座ってる



きっと、誰かに出逢ったら

僕は泣き崩れてすがりつくんだろうな

酒乱じゃないといいなとも思う

自分のこともロクに愛せないからね

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

福岡アイランドシティ(詩篇) 一盃口 @i-pe-ko-doradoradora

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ