第5話 小林の才能
あなたの生活圏に小林さんは何人いますか。
最近、小林を名乗る人間が急増していることに気がつきましたか。
小林カンブリア紀と言ってもいいでしょう。
学校や職場、地域の集まり、芸能界、スポーツ界、ネットの世界、様々なな分野で小林の名を聞かない日はありません。
そう言えば、私の親戚にも小林族がいたな。
私も小林です。
日本中、小林だらけでしょう。
なぜここまで小林が増えたのでしょうか。
それは、「いい小林さん」が圧倒的に多いからです。
私、小林さんと付き合っているの。
来年、小林さんと結婚するの。
へー小林さんか。
あの小林さんなら大丈夫だな。
両親の頭の中で思い浮かんでいる、複数の小林さんイメージは、
小林でひっそりと暮らす、かわいい小人のような、妖精のような愛おしい存在です。
決して大林で暮らす偉い人ではないのです。
こうして、好印象を持たれた小林族には、善良な人々が集まり、繁栄しているのです。
小林の才能なのです。
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