第3話:魔法と転生

「さて。リーちゃんもそこらへんにして。そろそろ転生、しよっか」


「も~!《多元存在アカシックレコード》さん~! そこらへんにしてってなんですか~! 恥ずかしいこと言っていじめてくるんですよ!」


「いいから静かにして?《{超越闇}沈静化フォースドサイレンス》」


「!?……」


(う、うわぁ……初めて見る魔法がこんな感じとは……

 しかも闇属性極めないといけない闇超越魔法とか……

 あれ、もしかしてあいつ強い?)


「よし。空くん。転生先はユニティ魔導帝国のクロノス侯爵家の3男だ。名前はどうなるか知らないけど、頑張ってね! じゃ!」


 その言葉とともに、

 虹色の魔法陣が足元に展開される。


「はい!頑張ります! ありがとうございました!」


 握手でもしようと歩み寄ろうとすると


「うわあ! って、動けない?」


「ああ。そうだったね」


多元存在アカシックレコード》がこちらに来る


「この世界を、よろしく頼むよ」

 そう言って手が差し出される。


「はい」

 そう言って出された手を握る。


「もう時間だね。行ってらっしゃい!」


 返事をする前に視界が白く塗りつぶされ、

 意識はそこで途絶えた。

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