第89話 特別

Twitterに画像を投稿してから30分弱の時間が経った

俺はみんなの慰めもあった為立ち直りお菓子のやけ食いをしていた

他のみんなは女子トークを楽しんでいて俺は混ざることができないでいた

その時ピコンと俺のスマホが鳴った

画面を見るとRaiさんからのメッセージと画像が送られてきた

「新衣装できた」

そのメッセージに俺は胸を躍らせて画像を確認する

「ぐはっ」

その画像を見て俺は衝撃を受けた

今までのタルルの衣装は学校の制服のような衣装でツインテールだったのが新衣装は白いモコモコの上着に黒いスカートを履いた私服のファッションに髪型がポニーテールになっていた

再びRaiさんからメッセージが届く

「特別な日にだけ使って欲しかな

特別な人と会う為に気合を入れたって設定で作ったから」

俺はすぐに返信する

「特別な日の為の新衣装… 最高です!

こんな素晴らしい新衣装を作ってくださりありがとうございます!

大事な日だけに使うようにします!」

「今度データ渡すから取りに来て!」

「了解です! ありがとうございました!」

Raiさんとメッセージのやり取りを終えて周囲を確認するとみんながジト目でこちらを見てきていた

「凄く嬉しそうにスマホ見てたけど、まさか浮気かな?」

ナユタさんがジト目のまま聞いてくる

「う、浮気!? そ、そんなことしていませんよ!」

新衣装のことはみんなにも秘密にしておこう

「その反応、怪しいわね こんなに女の子に囲まれているのに他の女の子に目移りしちゃったの? 正直に言ってタルルちゃん」

少し病んでる感じにマナさんが言う

「誤解です!こんなに魅力的な女性が近くにいるのに他の人に目移りなんてあるわけないですよ!」

俺は必死に弁明する

「その必死さが逆に怪しい」

シノさんまでも俺を冷たい目で見てくる

俺はどうしたらいいんだよ…

「Raiさんからお仕事関係のメッセージが来ただけですから、やましい事は一切ありません!」

内容は教えず相手だけみんなに伝える

「くっ、Raiさんはタルルちゃんの産みの親だから何も言えない!」

悔しがるナユタさん

「タルルちゃんはRaiさんと仲良さそうで羨ましい、Raiさんと言えばあの画集凄かったよね」

マナさんが話を逸らしてくれたよ、なんとか助かった…

「タルルの絵がいっぱいだった」

頷きながら話すシノさん

「あ、画集ここにあるよ はい」

雫姉が飾ってあった画集を机の真ん中に置いた

「サイン入り!? そんなの見れないですよ! 私毎日バッグに入れて持ち歩いてるのでそっち見ましょう!」

Raiさんから特別に俺と雫姉に一冊ずつサインを書いてくれたプレミアな本に驚く3人

ナユタさん、それをいつも持ち歩いてるんですか!? 

なかなかの重量なのに… 流石です

みんなで画集を見つつ語り合っているうちに日付が変わってしまい俺は自室に戻って寝るのだった

知り合いとお泊まり、楽しかったな

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