第86話 そのままのタルルで

「なにか改善した方がいい所ありました?」

放送を終えたので3人に聞く

「お疲れ様! 良い放送だったよ! 改善とか考えなくて良いと思うよ」

ナユタさんがにっこり笑いながら言う

「タルルちゃんお疲れ様、ナユたんと同じ考えよ、無理に変えても良いことないわ」

マナさんが言う

「今のままのタルルが良い 変わらないで欲しい」

シノさんが泣きそうな顔で俺に言う

今のままのタルルが、良いと言ってもらえると凄く嬉しい

まるで俺の全てを愛してもらえているみたいで…

「皆さん… タルルの事を愛してくれているんですね 分かりました!そのままのタルルでいきます!」

俺の発言に微笑む3人

「そ、そうだ リビングでみんなでゲームしませんか? 皆さんともっと遊びたいです!」

3人の笑顔を見ていると急に恥ずかしくなり提案をする

「いいね!せっかくのお泊まりだもん!いっぱい遊ぼうよ!」

無垢な笑顔でナユタさんが言う

「もちろん罰ゲームありでね」

そう提案するマナさんの笑顔は怖い

「負けない!」

シノさんもやる気満々だ

みんなVtuberでゲームは大好き、熱い闘いが今始まる!

コンコン

扉がノックされる

扉を開けると雫姉が立っていて

「ゲームの前にみんな、お風呂入ってね」

雫姉に俺達の行動は読まれていた

「あ、はい」

俺達の戦意は雫姉によってかき消されるのだった

順番にお風呂に入っていく

みんなが順にパジャマ姿になっていく

普通では絶対に見ることのできないその姿に俺の心臓のドキドキは増す一方だ

そんな俺を見て雫姉がニヤニヤしながら近づいてくる

「女子会は男子禁制だから はい」

雫姉がある物を渡してくる

「女物のパジャマ!?」

俺の反応を見て雫姉がドヤ顔で言う

「こんなこともあると思ってタルルに似合いそうなパジャマ買っておいたの!」

何で新品なんて買ってんだよ!

「そうじゃなくて!」

「大丈夫、みんな性別なんて気にしてないから!」

右手の親指を立てる雫姉

「少しは気にしろーー!」

家中に俺の声が響くのだった

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