第60話 謝罪と前進

タルル復活大作戦の放送があった次の日の19時に謝罪枠を予約した

日曜日ということもあり多くの人が来るだろう

俺は多くのリスナーの人に心配をかけてしまったのだからその事をしっかりと自分の枠で謝りたい

俺を気遣ってかVライバーのメンバー全員が放送の時間を20時以降にずらして俺の放送を見に来てくれるとのこと

みんなは俺を心配してくれているのだとすぐに分かった

スランプを言い訳に逃げた俺をみんなは許して支えてくれた、その恩をこれから返していきたい

あれこれ考えていると放送時間となっていた

俺は急いで準備を開始、そして準備が整い次第放送を開始する

タルルの3Dモデルが映るとリスナーのみんなが騒ぎ出す

久しぶりのタルルだー

おかえりタルル!

待ってたよー

と多くのコメントが送られてくる

「皆さん、この度は私、立花ルルの身勝手な無期限活動休止の宣言でリスナーやVライバーのみんなに心配をかけてしまい申し訳ございませんでした」

頭を下げて謝る

「私はVtuberとして1番大切なみんなから逃げてしまいました みんなは優しいから私に文句とか言わないで逆に励ましてくれるって分かってるんだ だからこそ今ここで言わせて下さい

私を支えてくれてありがとう、これからもよろしくお願いします! 私はみんなの事が大好きです」

言い終わるとリスナー達が多くのコメントを送ってくれる

これからも応援する!俺もタルルが大好きだ!

タルル大好き!

タルルちゃんを好きな気持ちは誰にも負けない自信ある!

最後のコメントはナユタさんからだ

俺に対してみんなが反論する

いや、俺の気持ちはナユたんにも負けない!

俺の方が!

私の方が!

言い争いが始まってしまう

「大好きなみんなには仲良くして欲しいな」

少し悲しそうに言う

みんなごめんね、みんなもタルルちゃんが大好きなんだもんね、みんな仲良くタルルちゃんを推していこうね!

ナユタさんの謝罪に

いや、こっちもムキになってしまい…

私も…

みんながそれぞれ謝罪をしている

キリがない状況に俺は話を変えることにする

「そ、そうだ!みんなの応援のおかげでチャンネル登録者数が65万人を突破できたから記念配信をしようと思ってるんだけど内容は何が良いかな? みんなの意見を聞きたいな」

その問いかけにみんなが口を揃えて

Vライバーの人にもそれぞれ謝った方がいいんじゃない?

それは…

「それは配信でってことかな? 私の謝罪電話を聞いてみんなは楽しめるのかな?」

楽しめる!

みんな嘘でしょ!?

「ええ… そ、そうかー みんなが楽しめるならやるしかないね… 凸待ち形式でいいかな? 皆さんに時間をとってもらえるようにお願いしてみるよ」

やったぜ!しょんぼりしてるタルルが可愛いんだよなー

分かる!

リスナー同士で盛り上がっている

「記念枠はみんなが見れる日の方がいいよね、次の土曜日の夕方にするね それまではゲーム配信と雑談配信を交互にやるよ!」

今回は謝罪配信のためそろそろ終わっておこう

「今回の謝罪枠はこれで終わろうと思います みんな、本当にごめんなさい そしてありがとう!これからもよろしくねってことで タルルこと立花ルルでした! また明日ね!」

放送終了ボタンを押して放送を終えた

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る