第59話 タルルの謝罪

タルル復活大作戦の生放送中なので俺はタルルのアカウントでメッセージを書き込む

皆さん、どうして私の為にそこまでしてくれるんですか?

そのメッセージにそこにいる全員がすぐに気が付いた

「タルルちゃん!そんなの決まってるよ!タルルちゃんが好きだから!」

ナユタさんが叫ぶ

そこにいる全員が同意してくれる

あの… 私の声でみんなに伝えたい事があります

そうメッセージを送るとすぐに環境を整えてくれる

俺は自分の部屋から枠に参加した

「私の声聞こえますか?」

「あぁタルルちゃんの声だ、最高」

「聞こえているよ」

「よかったです、聞いてください

皆さん私の為このような企画をありがとうございました

皆さんからの手紙を読ませていただきました スランプを言い訳に私はVtuberから… リスナーの皆さんから逃げてしまいました そんな私に熱い想いを、数多くの感謝の言葉を貰いました」

ダメだ、言いながら涙が溢れてくる

「み、みんなに支えてもらっていたのに、わ、わたし…」

タルルが泣いてる!?

泣かないでくれタルル

タルルには涙より笑顔の方が似合う

こんな時でもみんな優しい言葉をくれる

「タルルちゃん、ゆっくりでいいから落ち着いて?」

マナさんの優しい声

「そ、そうだよ!深呼吸しよ?ね?」

ナユタさんがテンパる

「泣いてるタルル、レア可愛い」

シノさんが喜ぶ

「あ、凄い! #カムバックタルルが日本のトレンド1位だよ!またバズったね!」

マイペースのサーシャさん

「皆さん、す、すびましぇん」

泣きながら謝る

「タルルちゃんが可愛すぎる!!」

「泣いてるタルルちゃんの可愛さは普段の倍以上…」

「普段は、かわいぐないんでしゅか うわーん」

「これ知ってる、めんどくさ可愛い」

シノさんの発言に笑う一同

こんなやりとりが数分続き落ち着いた俺、今にもここから逃げ出したいくらい恥ずかしい

「お恥ずかしいところを見せてしまいました、何を言いたかったかと言いますと たくさんの人に支えてもらっているということを今回のスランプで再認識しました こんなまだまだの私ですがこれからも支えてくれますか?と聞きたくて」

「そんなの決まってるよね リスナーのみんな?」

うん!

「じゃあ私の合図でみんなで一斉に言おう!」

サーシャさんの合図で一斉に言うことになった

「せーの」

もちろん!

全員がそう言ってくれた

やばいまた泣きそうになってきた

「みんなありがとう、大好きだよ!

タルルこと立花ルルは無期限活動休止を撤回します!」

やったーーー その発言にそこにいた全員が歓喜する

「タルルちゃんが無事復活したってことで今回の放送は大成功だね! 

タルルちゃんのこれからの活躍に期待してるよー Vライバーに貢献してねー」

「はい!」

「タルルちゃーん、よかったよー」

「ナユタさん、ご心配をおかけしました」

「タルルちゃん、罰としてコラボね」

「マナさん、喜んで!」

「タルル、手料理」

「今度作ります!」

そんなやり取りを繰り返しタルルが復活したということで放送が終了した

放送が終了した頃にはタルルのチャンネル登録者数が60万人から65万人まで増えていた

放送終了後、俺は全員に謝罪をした

全員がすぐに許してくれた

Vライバーあったけーな

俺は静かに泣いた

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