第49話 朝からナンパ!?

「雫姉、これで大丈夫かな?」

デート当日、雫姉に化粧をしてもらい自分で女物の服を来て最終確認をしてもらっていた

「大丈夫!今日も可愛いよ!」

「可愛いって… まあ、バレなきゃなんでもいいけど」

一応早めに家を出とくかな

「少し早いけど出掛けるね」

「うん!ナンパに気を付けてね!」

「いやいや、大丈夫でしょ 行ってきまーす」

俺は家を出て前日に決めた集合場所に向かった

集合場所はデートの待ち合わせでよく使われている縁結公園だ

名前で分かるように縁を結ぶ公園として地元の人々に愛されている

公園の中央には噴水がありそこで待ち合わせしている

早い時間ということもあり人が少ない

噴水の前には既に先客が居た

白いモコモコした上着とミニスカートを履いたナユタさんが金髪のチャラ男に絡まれている

ナユタさん可愛いからよく絡まれてるな、ナンパかな?

俺はナユタさんが居る方に歩く

そしてナユタさんとチャラ男の間に割って入る

「私の友達になにか?」

「タルルちゃん!助けてこの人がしつこいの!」

「君も可愛いね、3人で楽しくお茶しようよ」

「ごめんなさい、私って男に興味ないの」

雫姉から教わったナンパへの返答だ

「タルルちゃん///」

ナユタさんが顔を真っ赤にしている

「あ、そっち系の人?じゃあ2人はカップル的な?」

「そうよ、私達はラブラブなんだから!あなたが割り込める場所はない」

そう言って俺はナユタさんの手を取り交互の指を絡ませる 恋人繋ぎってやつだ

チャラ男に見せつけてやった

「お、お幸せに! 失礼しました!」

チャラ男が逃げていく

「ふぅ、なんとかなった ナユタさん大丈夫でしたか?」

「幸せすぎて死にそう」

「大丈夫ですか!?」

「そ、その さっきのって本当?」

ナユタさんが上目遣いで聞いてくる

「さっきの?」

「男に興味ないって…」

「ああ、そのことですか 本当です」

同性には興味ないよ

「そ、そうなんだ!私と一緒だね!」

笑顔になるナユタさんの笑顔が眩しい

ん?ナユタさんは女性なのに男性に興味ないの?

「2人ともごめんなさい!少し遅れちゃって」

黒い胸元の開いたシャツと白いスカートのマナさんが来た

谷間が強調されていてつい目がいってしまいそうになるのをなんとか堪える

「いえ、私たちも今さっきついたところですよ ね?ナユタさん?」

「う、うん」

「そうなの? あれ? 2人が恋人繋ぎしてる」

マナさんが俺とナユタさんの繋いだ手を見る

手を繋いでいるのを忘れてた

「ご、ごめんなさい!」

「あ…」

手を離すとナユタさんが悲しそうな顔をする

「今日はデートだから… ダメ?」

ナユタさんが手を差し出してくる

そんな泣きそうな顔をしないで

「これでいいですか?」

右手でナユタさんの左手を握る

「うん!」

「もう、2人の世界作らないでよ!」

マナさんが頬を膨らませる

「ご、ごめんなさい」

「じゃあ、はい」

マナさんが右手をこちらに差し出す

「えっと、こ、これでいいですか?」

恐る恐る左手でマナさんの右手を握る

「正解!じゃあ行きましょ!」

3人並んで歩き出す

左にセクシーな大人の女性 真ん中にボーイッシュな服装の女装男子 右に可愛らしい小動物系の巨乳少女

周りの人がこちらをチラチラ見ている

凄く目立っている

これからどうなんの?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る