女装が招くトラブル
第38話 姉の願望を叶える弟
薫子さんから連絡がありVライバー施設を使用して生放送をしてみない?という連絡が来たのだ
雫姉からVライバー施設で身バレしない為の対策を教えられた
その内容が想像を絶するものだった
対策は全部で3つ
一つ目はVライバー施設の2階にタルル専用部屋を設置してその部屋までの通路を立入禁止にするとのこと、その部屋には配信に必要な機材が全て揃っているとのこと
二つ目は他のメンバーと実際に会うのを避ける為、病弱設定にしてなんとか乗り切る
問題は最後の三つ目である
Vライバー施設に来る際は女装をしてくるというものだ
何故こんなことになったのかというとVライバー施設で働いているのは現在女性のみで男性が入ることは滅多にないとのこと、そのため頻繁に男性が出入りしていると身バレに繋がる為変装をして欲しいとのこと
「瑠夏、女装のことは私に任せて!」
嬉しそうに言う雫姉
「いや、女装とかないでしょ
Vライバー施設には行かないよ」
「なんで!?」
驚く雫姉
「いやいや、確かにVライバー施設の最新放送設備は魅力的だけどさ、身バレするリスク上がるし、しかも女装とか無いわ」
「大丈夫!瑠夏の身長くらいの女の人もいるし、瑠夏は顔良いんだから似合うって!」
「この話はなかったってことで」
話を切り上げて立ち去ろうとすると雫姉が俺の腰にしがみついて来た
「お願い!一回だけ!一回だけでいいから!私、妹に憧れてたの!」
泣きじゃくる雫姉
「弟でゴメンね」
「違うの!瑠夏は私の1番大切な人!瑠夏以外の家族なんて考えられないんだけど妹を着せ替え人形にしてみたいって願望があったの!」
「あ、そうですか それはそれは では俺はこれで」
「お願いだよーー、一回でいいから」
どんどん強く締め付けてくる雫姉
「はぁ… 一回だけだよ…」
雫姉に泣きつかれると従ってしまう俺
「私の部屋来て!」
雫姉に連れられて雫姉の部屋で女装することになってしまった
自分の女装なんて怖くて見れないので俺は目をつぶっていた
服装だけかと思いきや化粧までやり始める雫姉
化粧と着替えを終えて最後に女性用のピンク色のウィッグを被される
「はい、胸無しタルルちゃんの完成!」
雫姉に手鏡を渡される
「え!?これが俺? 確かにタルルに似てるけど、絶壁…だね」
胸だけは何もしなかったので胸以外は完璧なタルルが完成した、そんな状況に驚いていると雫姉が俺の腕を掴んで駆け出す
「ちょ、雫姉どこいくの!?」
「Vライバーに行くよ!」
確かに外出しても大丈夫な服装はしているがピンク色の髪の女性は絶対に目立つし、女装して外出なんて俺の精神がどうにかなってしまう
「はい、帽子とマスク」
「いや、行かないよ?」
「行くの!! ほら早く帽子とマスクして!」
「ちょ、押し付けるなって するから待って」
「よし、行くよ!」
押しの強い女性怖い…
俺は雫姉に引きずられて女装のまま、家を出るのだった
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