第34話 重大発表前に腹ごしらえ

「ファンへの告知はどうする? 任せてくれるなら今日のVラジで発表できるけれど」

薫子さんが提案してくれる

Vラジは毎週木曜日の夕方6時から放送されているVライバーのメンバーが放送しているラジオである

そんなラジオで発表してもらえるなんて嬉しい

「いいんですか?」

「ええ、今日はナユマナのコンビだからちょうどいいんじゃない? 仲良いんでしょ?」

ナユタさんとマナさんがやるのか

「はい、仲良くしてもらってます」

「2人とも喜ぶわ それじゃあ、ラジオで発表でいいのね?」

「はい、お願いします Twitterで僕のチャンネルのリスナー達にVラジを一緒に聞こう!ってつぶやいておきます」

「いやー、まさかタルルがここまで人気になるなんてね、流石私の弟!」

「掲示板ではシズの生まれ変わりとも言われてるくらいだし、さすが姉弟ね」

「雫姉、あんまり薫子さんの時間を貰うのもあれだからそろそろ失礼しよ」

恥ずかしいので雫姉を引っ張って帰ろうとする

「ちょ、瑠夏!?」

「発表のことは任せておいて、この施設のことはまた連絡するわ」

「了解しました、今日はお時間をいただきありがとうございました、失礼します!」

「薫子さんまた明日!」

「うん、また明日ね」

雫姉を連れて部屋を出て扉を閉める

「雫姉、俺に言うことない?」

「え?あ!職決まったよ!」

「おめでとう、今日はご馳走だね」

「本当!?やったー」

ぴょんぴょんと跳ねて喜ぶ雫姉

「さあ買い物して帰ろ」

「うん!」

Vライバーのビルを出て買い物をして家に帰る

Twitterでリスナー達にお知らせする

みんな、本日の18時からのVラジで重大発表があるんだって!私も聞くからみんなも聞いてほしいな!

今日は生放送は休みの日だ

Vラジの時間までゆっくりと料理をすることにしよう

雫姉も働き先が決まったし今日は豪華にステーキを買った

ポテトサラダを作りつつステーキを焼く

「瑠夏〜、ステーキまだ?」

ひょこっと顔を出して雫姉が聞いてくる

「もうできるからご飯よそって持ってって、このポテトサラダもお願い」

「うん!」

そしてステーキが焼きあがる

「よし、完成」

皿に乗せてリビングの机に運ぶ

「お待たせ、さあ食べよ!」

「いただきます!」

流石は高いステーキだ、口に入れたらトロける

「ああ、美味しい…幸せ あ、もう少しでラジオの時間だね!」

ステーキを食べて笑顔で言う雫姉

「そうだね、まあ今回は自分が何かするわけじゃないから気楽だよ!」

ご飯を食べ終え冷蔵庫からデザートを取り出す

「はい、パイナップルは肉の消化にいいんだってさ」

「そうなんだ!知らなかったよ」

パイナップルを食べ終え食器を台所に運ぶ

「私が洗うから瑠夏はラジオの時間でしょ」

「ありがとう雫姉 よろしくね」

食器洗いを雫姉に任せて俺は自分の部屋でパソコンをつけてラジオの枠が開始されるのを待つのだった

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