第13話 ナユタさんの後悔

ナユタさんとのコラボの次の日は土曜日だった、朝目を覚まして今日の予定をスマホで確認する

今日の予定は夕方からの生放送のみだなと確認した瞬間、ピコンとスマホが鳴った

ナユタさんからのメッセージが届いたのだ

「タルルちゃんの今までの放送を全部見ました! 昨日は見れなかったけど

タルルちゃんの3Dモデルすっごく可愛いね!

昨日の事をマナに話したら私も話してみたいから機会作って!と頼まれちゃって…

今日は土曜日だけど、もし予定が空いていれば連絡下さい」 

あなたのナユタより

長文が送られてきていた

あなたのナユタってなんだ!?

俺は昨日のことを思い出す

「私も好きですよ!ナユタさん!」

まさか、あの言葉か…?

いや、今はそれどころじゃない

まさか、ナユタさんに続いてマナさんとも話せるなんて…

俺はナユタさんに返信を送る

「おはようございます!全部の放送みてくれたんですか!?嬉しいです!

本日は夕方からの配信までは予定はないですよ!」

返信して数秒で既読がついた

「そうなんだ! マナに連絡してみるね!」

それから数分後、ナユタさんから通話がかかってきた

「おはよう、タルルちゃん! マナが今日の13時から放送の昨日の謝罪枠でその枠中に感謝の通話したいみたいなんだけど…」

「生放送中にってことですか?」

「そうみたい!私もその枠に出演するからタルルちゃんが出てくれたら嬉しいな!」

ここ最近で人気Vtuberの人と関わり過ぎではないだろうか

サーシャさんの通話とナユタさんとのコラボしたこともあってかチャンネル登録者数は20万人を突破していた

「私なんかが出演して良いんでしょうか…」

仲良し2人の間に入ることを想像する

絶対に場違いだ

俺の言葉を聞きナユタさんが言う

「タルルちゃん、私が言っても説得力ないと思うけどね やらないで後で後悔するならやってから後悔する方が良いんじゃないかって最近思う事多いんだ」

ナユタさんは少し悲しそうな声で言う

「タルルちゃんはさ、シズさんの事知ってる?」

唐突に出てくる雫姉のVtuber名

「もちろんです」

Vtuber好きで知らない人の方が少ないだろう

「私ね、シズさんにコラボ誘われてたのに自分には無理って決めつけて返答せずに逃げてたの そうしているうちにシズさんが卒業しちゃったんだ どんだけ後悔してもあの時には戻れない…タルルちゃんにはそんな思いして欲しくないな」

ナユタさんが自らの後悔を俺に打ち明けて後悔のしない選択を俺に迫る

「少しでもやりたいと思うなら

タルルちゃんには突き進んでほしいな」

「ナユタさん…」

「タルルちゃんには私が居る!

それにマナとリスナーさん達もタルルちゃんのこと絶対好きになるから!私には分かるんだ!」

「ナユタさんのお陰で覚悟できました!私、出ます!」

「うん!私もフォローするから頑張ろ!」

ナユタさんの説得により、俺はマナさんの放送に出演する事を決めたのだった

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