第3話 雫姉…まじですか!

Vtuberをやると決めてから数日がたった。あの日から雫姉は外出したっきり帰ってきていない、メッセージを送っても もう少しで完成するから! というメッセージしか帰ってこない。

夕飯を作りながらアニソンを口ずさむ

今日は雫姉の好きなカレー作った、今日はカレーだけど帰ってくる?と写真とメッセージを送る。

数分後、バン!と玄関が開けられて雫姉の声が響き渡る

「瑠夏!出来たわよ!」

「あ、雫姉こっちも丁度出来たよ!」

「この匂いは!カレーだ!やったー」

無邪気に喜ぶ雫姉

「じゃない!これをみて!」

雫姉は手に持っていた小型のパソコンの画面をこっちに見せてきた

画面には桃色の髪のツインテールの美少女が写っていた

「可愛い!そんなVtuberいたっけ?」

自慢ではないが動画を出しているVtuberは全て知っているはずだがその娘は知らない

「これがVtuberの瑠夏よ!私のモデルを描いてくれた絵師の人に頼んで作ってもらったの!」

ドヤ顔の姉、頭の上に?を浮かべる俺「俺、男だよ? この娘は女の子」

「そんなの分かってるわ!この娘はね、私の演じてたシズの妹として絵師さんが考えてた娘なの」

シズというのは雫姉のVtuberの名前だ

「絵師さんからその話を聞いた時、シズの妹なんて想像出来なかった でも瑠夏と重ねたら想像できたの!瑠夏がやるならこの娘しかないと思う」

「でも男が女Vtuberなんて…」

それはリスナー達を騙すようなものだ

「お願い!お試しでも良いからやってみて!」

真剣な表情で頼み込んでくる雫姉

その時、ぐぅーと雫姉のお腹が鳴った

「とりあえず、カレー食べようか」

「う、うん」

顔を赤くした雫姉を連れて食卓へ移動

食べながら考えた結果、一度やってみることにした、雫姉に頼まれたら断れないよ…

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