第4話 初めての生放送
立花ルル、それが俺と雫姉で考えた
俺のVtuberとしての名前、そして今日の20時から初の生放送を控えている
現在19時なのにも関わらず放送の枠には2000人以上の待ちのリスナーが来ている
サムネイルにはタルルのシルエットと
新Vtuber登場と書いてあるだけだが
この注目度、コメントは3000を超えている
「心臓のバクバクが止まらない」
心臓の上に手を置くと今までにないほどの鼓動だ
「最初はそんなもんだよ!ルルの初
お披露目ファイト!」
雫姉が近くで応援してくれるらしい
事前に3Dモデルの動きと声の調整は終えているのでその点は安心だ
今の3Dモデルは凄い、自分の動きと表情を読み取ってその通りに動いてくれるので初め見た時は驚いた
言葉遣いに立ち振る舞いは勉強したからその成果を出せればなんとかなると思う
「瑠夏すごいよ!待ちが4000人超えちゃったよ!コメントもどんどん増えてる!」
時計を見ると開始まであと5分になっている
「こうなったら腹をくくって全力でやってやる!」
緊張のあまりやけになっていた
「がんば!じゃあ私は自分の部屋でリスナーとして見るからー」
と言って部屋から出て行ってしまった
「は? ちょ、雫姉!?」
話が違う!近くに居てくれるって言ってたのに!
迫る時間、もうどうにでもなれ!
俺は放送開始ボタンを押した
「みんな!今日からVtuberに仲間入りすることになりました立花ルルです、略してタルルなのでタルルって呼んでね!本日からよろしくお願いします!」
挨拶を済ませて笑顔を作る
その瞬間、コメントが溢れた
可愛い!とか これなら推し確定!とか多くのコメントで溢れた
「わわ、みんないっぱいのコメントありがとう!これから頑張っていきましゅ」
お辞儀をしながら話すと噛んでしまった
そしてまたコメントが爆発した
噛んだ!可愛い この見た目+ドジっ子とか神などと多くのコメントが来る
何これ、なんでこんなにコメントが溢れかえってるの?
「みんな落ち着いてね、初めての生放送でみんなに覚えてもらえるように自己紹介するね!」
「ええっと、私の名前は立花ルルです、チャーミングポイントはこのピンク色のツインテール!好きな事はアニソンを歌う事!ときどき替え歌とか考えて歌うんだ!」
聴いてみたい!と多くのコメントをもらった
「みんなありがとう!明日は歌枠にしようかな! 他にはねー料理が得意かな〜昨日はねカレー作ったんだ〜美味しくて食べすぎちゃったよ」
それからリスナーの人からの質問を受け付けてできる範囲で答えていると終了の時間が近づいていた
「もうこんな時間なんだ、みんなのおかげで楽しかった〜明日も放送する予定だから良かったら見に来て下さい!あとチャンネル登録もお願いします!お相手はタルルこと立花ルルでした
バイバイ、またね〜」
手を振り放送終了ボタンを押した
「はぁー、終わったー」
緊張の糸が切れて椅子に深くもたれかかる
そして部屋の外からバタバタと走る音が聞こえると雫姉が部屋に入ってきた
「放送お疲れ様!リスナーとして楽しんじゃったよ どう?Vtuberは?」
「いいね、時間を忘れて楽しい時間だったよ」
こうして、タルルの御披露目を終えて俺のVtuberとしての生活が始まった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます