　それは藤見市駅裏の外れにある。

　二〇〇四年に母屋が倒壊し、住む人がいなくなった廃墟である。

　その時に残った土蔵の中にくだんの井戸はあった。

　この井戸から少女の木乃伊化した遺体が発見されたのは記憶に新しい。

　この少女の父親が二〇〇四年に用水路で溺れ、二〇〇五年に母親が自宅の団地屋上から飛び降り自殺をしている。

　少女がどんな経緯でこの井戸に行き着いたのかは未だに謎に包まれている。

　なお、遺体発見の通報者は若い女だったのだという。

　現在もこの一件はネット上で様々な憶測を呼んでいる。

危険度ランク【Ｂ】

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい