第4話

「YOJOパワーを鍛える最後のポイントは、正義の心を持つことダピ!」


 やっぱり心なのね。精神論ばっかりじゃねぇか!

 もうツッコミをするのも疲れてきたので、心にしまっておく。


「それはなんとなく分かるんだけど、具体的にはどんなことをするんだ?」

「よくぞ聞いてくれたピ! 君たちにはこれをやってもらうピ!」


 ドヤ顔のまま何かが書かれた紙を俺たちに見せる。

 そこには……


「「「ボランティア⁉」」」

「そうダピ! 正義の心と奉仕の心は表裏一体! 正義の心があるから誰かを助けたい、奉仕したいと思えるようになるピ! 逆もまたしかりダピ! さっそく始めるピ!」


 場所を移動して近所の公園へ。


「お嬢ちゃんたち偉いね~。こんな暑いのに公園の草むしりだなんて」

「みんな遊ぶ公園ですから。あはは~」

「じゃあ、おじさんから頑張ってくれてるお嬢ちゃんたちにご褒美だ」


 と言って、飴玉を一つずつ配り、その場から去っていく。

 さっそくペロリ。うん、甘くておいしい!


「って! お手伝いしてる近所の立派な子供か!」

「新斗、真面目にやりなさいって!」

「ボランティアはいいんだけど、地味過ぎないか? なんで幼女に変身してまで草むしりやんなきゃいけないんだよ」

「本当に新斗は文句ばかりダピ。一葉を見習うピ」


 黙々と草をむしり続ける一葉。

 あの子はちょっと真面目過ぎる気もするが、あれだけ一つのことを黙々と集中してやれるのも才能の一つであることは確かだ。

 草むしりが一区切りついたところで次のボランティアへ。

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