俺は空気が読める~魔力0の無能だと馬鹿にされてダンジョンに追放された俺、実は災害級のスキルがぶっ壊れていて世界最強にして唯一の剣士になる。あれ? 気がついたら実家が没落していた~
第32話 アリスの機嫌を取るのに必死だったわ
第32話 アリスの機嫌を取るのに必死だったわ
俺は目を覚ました。
気がつくと目の前にアリスの顔があった。
「―――――!!!!」
いきなりアリスに口付けされた。
「ちょ! ちょっとアリス何してんの?」
俺は慌ててアリスを引き離した。
だが、アリスはその可愛い顔の眉間に皺を作って、俺を睨んでいる。
へ?
どういうこと?
「ノア君、酷いよ。確かに私を斬ってと言ったけど、普通躊躇しない? 何の躊躇もなく胴を真っ二つとかノア君には乙女心が分からないの?」
わかりません。
こんな時に怒るとこそこ?
それよりあの強力なエンシャントドラゴンに勝ったこと褒めて欲しいけど。
でも、俺は悟った。
アリスの機嫌をめちゃめちゃ損ねてしまったことに。
「ご、ごめんよ。俺、余裕なくて、その」
「その割に嬉しそうに私のこと真っ二つにしてなかったかな?」
「い、いや、それは」
はい。すいません。
アリスから許可が出て、あの時、思わず笑みが溢れてたかもしれません。
「ご、ごめん。お詫びに何でもするから!」
俺はアリスの機嫌を損ねたくなくてつい言ってしまった。
「キス10回と血を吸わせてもらうからね♪」
「は、はい。わかりました」
俺はアリスのキスと吸血を許してしまった。
アリスは散々俺にキスをすると。
「じゃ、美味しく頂くね♪」
カプっと俺の首筋に噛み付いた。
アリスがエロくなったのは言うまでもないが、それを楽しむ余裕もアリスを襲う余裕もなかった。
だって、HPギリギリのところで、多分アリスが治癒魔法をかけてくれたんだろうけど、10%位しか回復してなくて、そんな状態で血を吸われたら死ぬわ!
「アリス、俺、血を吸われて死にそうなんだけど?」
「死なない程度にするから大丈夫だよ。これは罰なんだからね」
そういうとアリスは俺に口づけした。
血に濡れた彼女の唇は艶かしい。
体力あったら我慢できなかったな。
ある意味死にそうでよかったのかも。
そんなことを思っていたら、再び俺の意識は落ちた。
アリスに血を吸われすぎて気を失ったらしい。
☆☆☆
俺は再び目を覚ました。
アリスはどうも俺に本格的に治癒魔法をかけてくれたらしい。
意識もはっきりして、身体の痛みも消えていた。
さっき中途半端な治癒魔法かけたのキスするためだな。
この確信犯め。
普段なら断ってる。
俺は思わずアリスに抗議した。
「アリス。確かに俺が悪かったけど、意識失うまで血を吸うなんんて酷くない?」
「意識失ったのはノア君の下半身が原因だから、私のせいじゃないからね」
「へ?」
思わず下半身を見ると俺のが激しくもっこりしている。
う!?
どうも死にそうだった俺はエロいアリスに下半身だけは反応してたらしい。
「ごめん。でも男の子の下半身は別人なんだ」
「それ、女の子を無理やりモノにした人が言うセリフだと思うよ」
うう。
言い返せない。
友達の女の子を襲った男の言い訳みたいだ。
しかし、アリスのご機嫌はだいぶ良くなっていたみたいだ。
眉間の皺はもうない。
「もう、キスさせてくれたし、血も飲ませてくれたから特別に許してあげる。それより、先に行こ」
「あ、ああ」
俺は手を差し出してくれたアリスの手を取ると、立ち上がり、安息の間に向かった。
エンシャントドラゴンからは貴重なドロップと巨大な魔石があったので回収した。
ドロップアイテムはやはりスキル付与のレアアイテムと杖だった。
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