第119話 覇王妃と伯母上さま? 母上さま? また御対面(12)

 う~ん、でも彼女? 覇王妃さまが、自身の艶やかに濡れた唇を開いて、「はぁ~、はぁ~」と荒らしい形相と息遣い。己の肩で息をしている様子を凝視すれば、何だか怖い。畏怖を感じるから。触らぬ神に祟りなしではないが?



 中国四千年最強武士(もののふ)の逆鱗に触れ、罵声を吐かれながら、彼女からお叱りを受けたくないので放置することにする。


 まあ、放置するのだが。でもね、覇王妃さま?



 こんなにも二階──。籍の部屋で大あばら、大騒ぎをしたら本当に知らないよ。

 貴女~? 下の階、部屋、リビングにはね? 覇王妃さまが黄泉の国、世界から早く来ないかな~? 来訪をしてこないかな~? と、待ち通しく、待っている者……。




 そう、己の持つ拳と蹴りとで、悪霊退散~。はぁあああ~! と、してやろうと心待ちにしている女性(ひと)がいることも忘れないで欲しい思い。気をつけるようにと願う。



 ◇◇◇◇◇


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