第118話 覇王妃と伯母上さま? 母上さま? また御対面(11)

「うりゃあああ~!」


「わりゃあああ~!」


「おりゃあああ~!」と。


 怒号! 怒声を吐きながら荒々しい行為──!


 覇王妃さまと籍の愛の巣、だけではないか?



 この屋敷に住む女達皆の愛の巣である。この六畳一間には大変に大きすぎる純白のダブルのベッドを『ド~ン!』と、己のカモシカのようにすらりと伸びた足で蹴る。


 そして蹴り飛ばすのだよ。覇王妃さまは。元祖覇王項羽だから後先考え、考慮しないで破壊をしてしまう。


 だから遠目からではあるのだが、凝視していて、『貴女~? 本当に大丈夫だからなの? こんなこと、というか? 恐ろしいことをして? しまって? 後で貴女の主、殿、王である楚の覇王籍に憤怒! お叱り! 雷が落ちるようなことにはならないのかな?』と、覇王妃さまに問い。訊ねたくなる衝動に駆られそうになるのだ、彼女を凝視すればね?


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