第109話 覇王妃と伯母上さま? 母上さま? また御対面(2)
誰もいない籍の部屋で覇王妃さまは、今日は彼女の大事な主さまがハイスクール。秦学園が休校でお休みだから家──自身の部屋に居る。居る筈だと聞かされて、籍を訪ねてきたと申しているのだ。
それも? 覇王妃さま自身が優しく甘い声色で、『籍~。籍~。怒らぬから~。早く~儂の許へと出ておいで~』と、何度も囁いたのに。覇王妃さまの愛する籍は、いつまで経っても出てこないので、とうとう彼女──。天下無敵! 無双! 一騎当千万夫不当の荒武者! 戦姫! 元祖覇王であり。中華四千年の歴史、最強の武人である覇王項羽こと。覇王妃さまがとうとう憤怒! 怒りをあらわにしながら怒声で──。籍に今直ぐ自身の目の前に出てくるようにと申しているのだが。
彼女の愛する彼は、未だ学舎──。秦学園で学びの最中だから。先ず帰宅をしてくる筈がない。
まあ、ないからね。覇王妃さまの怒りが収まる訳では無く、募るばかりだから。
その後覇王妃さまは~? 怒りをあらわにした状態で~。籍の部屋の中をね~。『ジロリ』、『ぐるり』と、見渡したのだ。
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