第105話 覇王妃さまのお昼の情事?(8)

 だって、覇王妃さまがこのように、冒険がてらに、籍の部屋をお昼に覗き込んでいるときは、大抵夜の深夜に覇王妃さまの大事な殿さまへと。


「今日? 明るい時間に、籍の所へと儂は遊びにきたのに。お主はいなかったのだが。一体何処へと行っていたのだ?」


 と訪ねたことがある。


 それも? 一度や二度ではなく。何度も……。




 そう、訊ねてことがある。


 でッ、その都度籍は、覇王妃さまへと。


「あああ~。今日は~。朝から午後まで学校にいたよ。そこで将来の為にと勉強に勤しんでいたよ。だから~。羽が昼間に、俺のことを訊ねてきても。基本、未成年者の俺達は、勉学が本文だから。家にはいないで学校。高校にある教室にいるよ」、「今日はいたよ」と。


 その都度覇王妃さまに対して、籍は己の顔、表情をね。怪訝な表情などしないで、優しく笑み、口調で説明をして教えてあげるのだよ。


 だってさ、籍自身は、麗しいダークエルフの覇王妃さまが、この世の者ではなく。妖魔! 物の怪! 精霊! 地霊! 幽霊さまだと知っているから。彼は優しく、今の日本の【令和】の時代がどうなのかを説明してあげているのだよ。

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