第103話 覇王妃さまのお昼の情事?(6)

「……ん? あれ? 可笑しい? いくら儂が籍の事を呼ぼうが。全く籍の奴は反応を示さない? だから可笑しい。可笑しいなぁ~」


 と、嘆き、呟く、覇王妃さまなのだよ。


 まあ、そう言うことだから。彼女は四つん這い。貞○、初○機、ゴキちゃんの如く『カサカサ』と、音を立てながら。己が愛する籍の小さな六畳一間の部屋を徘徊する行為をやめて立ちあがり──。


「フン!」だ『フン!』と、暴れ牝馬、優駿──。


 そう、覇王妃さまの愛馬である『騅』の如き、鼻息荒い振る舞いで、仁王立ち──。


 彼女の身の丈、二メートル近くある身長と、タユンタユンとした傲慢な乳房──。オッパイには不釣り合いな、と、言っても良いのか? 大変に表現力に困るような、くびれた腰に、両手の拳を当てて──。


 今更の如く、籍の小さく狭い六畳一間の部屋の中を見渡し、また確認を始めるのだ。


 ダークエルフの精霊さま、地霊さまであらせられる覇王妃さまは懲りもしないで、己の主である籍がいないか? 隠れていないか? を確認するのだ。


「籍~? 籍~? 今なら儂は怒ってはいない。だから己の身を隠さずに出てこい~」と。


 優しい声色で己の主さまを誘うように呼ぶのだ。


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