情報カードは便利な道具
小説のネタをまとめるとき、何を使うでしょうか。
当然人によって異なりますが、メモ帳やノート、ルーズリーフなどが多いでしょうか。もしかしたら、スマホのメモを使っている人もいるかもしれません。
私の場合、以前は最初は頭の中で考え、ある程度まとまったらWordで設定やストーリーを書きました。書き足したり書き直したりしながら、設定やストーリーを作りました。
最近は資料をノートにまとめるようになりましたが、以前は資料を使いませんでした。なので、パソコンに直接入力するくらいでちょうどよかったわけです。
実際にノートに書く場合、1つ難点があります。
それは「書き直しが面倒」ということです。
例えば、小説の構成を決めるとき、最初は「登校中のシーンから書こうか」と決めたけど、考えていくうちに「いきなり戦闘から始めてみようか」と思いつくことがあります。
これをノートに書いた場合、修正が非常に面倒です。
万年筆やボールペンで書いてしまった場合は消すことができません。新しいページで書き直す必要がありますが、そこからさらに修正する場合は次のページを使わないといけません。もちろん、文豪のように直接原稿用紙に書いて、気に入らなければ丸めて後ろに放り投げることもできますが、原稿用紙だってそんなに安くはありません。
鉛筆やシャーペンで書いた場合は消しゴムで消すことができますが、書き直すたびに消しゴムをかけるのは大変です。直すたびに疲れてしまって、修正する気もなくなります。
そんなときに便利なのが『情報カード』です。
情報カードとは、ざっくり言ってしまえば「カードタイプの紙」です。罫線が入っていたり方眼だったり無地だったりいろいろあり、大きさも複数あります。カードになっているので、ある程度の硬さもあります。
ノートの代わりにこの情報カードを使うことで、効率的にストーリーをまとめることができます。
前述の「登校シーン」と「戦闘シーン」のどちらから始めようか迷っているとします。もちろんノートやルーズリーフにプロットをまとめるのもアリなのですが、情報カードを使えば順番を好きに入れ替えることができます。
最初は登校から始めようと思ったけど、インパクトがないから戦闘からスタートしよう、でも書いてみてイマイチだから元に戻そう。
こう思ったときも情報カードの順番を入れ替えるだけで済みます。全体の構成を検討したいときも、情報カードなら入れ替えるだけで簡単にストーリーを組むことができます。
ページを入れ替えるならルーズリーフでもできますが、ルーズリーフの大きさはA5サイズのルーズリーフが一番小さいものです。
情報カードは名刺サイズのものもあるため、持ち運びもしやすく、ある程度硬さもあるので下敷きなどなしでもそれなりに書くことができます。
情報カードの使い方は、人それぞれです。
プロットの組み立てに使う人もいれば、小説のネタを書き留めるメモ代わりに使う人もいます。
個人的には、B6サイズのものをよく使っています。ぼんやりとしたネタを書き留めたり、プロットを組み立てたり、キャラクターの設定をメモしたりと重宝しています。横に穴を開けるか、穴あきの情報カードを買えば、B6サイズのファイルにまとめることもできます。
ファイリングしておけば、情報カードの並べ替えもしやすくなります。
情報カードを発売しているメーカーで、文房具店に取り扱っているのは「コレクト」か「ライフ」です。だいたい100枚で500円くらいします。
ものすごい高価というわけではありませんが、そこそこの値段がするのが弱点です。
いきなり100枚買って余らせるのは嫌だ、という人は、ダイソーの情報カードをおすすめします。B6無地で40枚100円と、おためしにはちょうどいい枚数です。ダイソーは店舗数も多く、サイズもいろいろ揃っているので、手軽&低価格で情報カードを試すことができます。
ただし、上記の2メーカーのものと比べて紙の質があまりよくないので、ペンによってはインクが滲みやすいという弱点はありますが、値段と手に入りやすさは大きなメリットといえます。
とはいえ、情報カードはあくまでツールに過ぎず、情報カードで小説は書けませんし、新人賞に応募もできません。
ですが、小説のプロットを練っているとき、しかも悩んでいるときは頭の中が混乱して先に進めないことがあります。悩みまくった末になんだか作品がおもしろくなくなってきてボツにする、ということにも繋がりかねません。
そんなときに情報カードを使えば、ストーリーをまとめることで先に進みやすくなります。
作品で行き詰まりと感じたとき、情報カードをいうツールを試してみるのもいいかもしれません。
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