執筆に使うモノ 〜ハード編〜

◯手書きのメリット・デメリット○


 皆さんは小説を書くときに何を使っていますか?

 パソコンを使う方もいるでしょうし、スマホやタブレットを使う人もいると思います。硬派に原稿用紙と万年筆を使っている人もいるかもしれません。

 今回は、小説を書くためのツールについでです。


 現代において、手書き派の人は少数派、もっと言ってしまえば絶滅危惧種に該当するかもしれません。

 現在活躍中の作家さんの中にも手書きの人はいますが、それは長いキャリアを持つベテランの作家に多く、若手の作家のほとんどは何らかのツールを使っています。


  2000年頃の私の周りでも、手書きの人は少ない印象です。小説を書いている人のほとんどはワープロかパソコンでした。

 理由は「一番疲れにくいから」です。


 手書きって、実はかなり体力を使います。どんなに高価なシャーペンを使ったとしても、指先への疲労は大きく、一日に書ける文字数は限られてしまいます。

 シャーペンや鉛筆、ボールペンなどは紙にペン先を押し付けなければならず、その度に指先にグッと力が入ります。一文字あたりの力の量は小さくても、何百何千文字と書いていけばどうしても疲れます。

 これは万年筆を使えば、だいぶ軽減することができます。万年筆は紙にペン先を押し付けないため、筆記に力がかかりません。昔の文豪が万年筆を使うのは格好いいからではなく、一番疲れにくい筆記具だからです。

 現在でも、司法試験などを受ける人がまず選ぶのが万年筆だ、というのを聞いたことがあります。たくさん勉強しなければならないため、疲労を溜めない万年筆を選ぶのだそうです。


 ただ、私が思う手書きのデメリットはそれだけではなく、これは予想ですが「今後確実に廃れていく書き方」だからです。

 分かりやすいところで言うと、カクヨムのような小説投稿サイトです。

 カクヨムでは手書きの原稿をアップロードすることができません。手書きしたものであっても、必ずデジタルな形に書き直してアップしなければなりません。

 また、カクヨムコンもサイトにアップロードされている作品が対象になります。手書き原稿は応募することさえできないのです。


 公募であれば、手書き原稿を受け付けてくれますが、最近ではウェブでファイルを送るだけで応募できる賞も増えてきました。今後「手書き不可」という賞が増えるようか気がします。


 もちろん、手書きの全てがダメではありません。ただ、手書きの清書はお勧めしません。

 私も安い万年筆を持っていますが、資料を書いたり、創作ノートをまとめたりするのに使っています。

 私の場合は「ノートは手書き」「執筆はパソコン」と区別して使っています。


◯デジタルツール◯


 私が執筆用に持っているのは、

・WIndowsPC

・MacBook

・iPad

・ポメラ

 の4つです。


 Windowsのパソコンは、元々持っていたパソコンの動作がかなり重く不安定になってしまったため、3万円ほどで新たに購入したものですが、1年ほど経って動作が鈍くなってきました。

 PCの立ち上げ、ソフトの起動の時間がかかるようになったため、Macに切り替えました。

 Macはややクセのあるパソコンながらも、動作は軽くてキーボードの感触も気持ちいいため、だいぶ気に入って、今では執筆のメインマシンとして活躍しています。


 iPadはBluetoothで接続できるキーボードを買って執筆していたこともありましたが、最近は資料閲覧用やちょっとした調べ物をするとき用にパソコンの横に置くようになりました。

 パソコンの画面を切り替えずにネットで軽い調べ物をするときなどの重宝しています。


 ポメラも個人的に一時期はかなり活躍したツールです。

 極限まで執筆することにこだわったデザインのため、ネット接続はできません。

 この辺を良いと見るか悪いと見るか、人それぞれだと思います。一応辞書機能もついていますが、ちょっとネット検索したいときなどはスマホやタブレットを使うことになります。

「ネットの誘惑を断ち切れる」とオススメする人もいますが、スマホを持っていればネットを閲覧できてしまいますし、ネットに接続できないことへの不満を持ってしまいます。


 ポメラには欠点もありますが、私が思う利点は「抜群の携帯性」です。

 私が持っているポメラはDM100、重さは399グラム。エネループの単3を2つで動いていますので、その分が追加されても453グラムしかありません。

 軽いと言われるパソコンでも1〜1.5キロなので、その2分の1〜3分の1くらいしかありません。このくらい軽いと、常にバッグの中に入れておくこともできます。

 日常のちょっとした空き時間に執筆したりするのに適していると思います。仕事帰りに電車を1本逃してしまったときなど、サッと取り出して書くことができます。


 ただ、ポメラはネット接続ができない、という性質上、そのままでは印刷することもできなければ、ネットにアップすることもできないため、PCとの連携が必要となります。

 なので、外出先ではポメラ、自宅でPCという形で使い分けています。


◯やっぱりPCが1番


 カクヨムなどにアップするだけなら、スマホがあれば1台で完結しますが、それ以上のことができないという欠点があります。

 少々値は張りますが、やっぱりPCであれば、ネット投稿もできますし、公募の賞に送る際にも役立ちます。

 文章を書くだけでしたら、そこまでスペックを要求しないので、ゲーミングPCのような高価なPCを買う必要はありません。


 長い目で見れば、PCが1番ではないでしょうか。

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