第17話


「続いての発表に移りましょう!付き合った男は数知れず、圧倒的可愛さで男の心を鷲摑み!我が校の中等部から最強のハートを射貫くモンスターが登場だ!1年宇佐美静香!」


「中学の時には水泳で全国出場!今年注目の超美少女スイマーが我が校にやって来た!彼女を拝むためだけに水泳部に入りたい!1年鳴海幸!」


続けて知らない1年がポンポンとやって来た。


「ふ〜、やっぱりどのおなごも可愛いですな!」

「まあ、そうだな」


七大天使に選ばれた7人は変なトロフィーを貰ってその7人で記念撮影をしている。


「これが終わったら咲夜氏の出番ですぞ」

「はぁ……まだ誰に言うか決まってないんだけど…」

「なんですと!?もうすぐなのですぞ!」

「そう言ってもな……」


舞台袖から全体を見る。誰かいないかな〜〜


すると、俺の目に壁に持たれて腕組みをしている人を見つけた。


「あ、いた。いい人」

「それはまことか!」


春日部はホッとしたように溜息をつく。


「どうせ振られるだろうが、頑張るのですぞ!」

「………本当、嫌な企画」


と言いながらも俺の顔はニヤニヤが止まらなかった。













「お待たせしました!七大天使が決まったことで毎年恒例企画!泣くか笑うか分からない!その思いを届けろ!告白祭、開幕〜!!」


福原が声をあげると観客がまた盛り上がり見せる。


「さぁ、この場で愛を叫びたい人はいますか!?1年生はこれから長い学園生活を勝ち組に、2年生は修学旅行のために、3年生は受験のモチベーションに、彼氏、彼女はいりませんか?この場で話す勇気が相手をときめかせるかもしれません!さっきの七大天使に告りたい人は!?さぁ!勇気のあるものは手を挙げろ!」


集まった生徒達はざわざわと騒ぎ出す。お前行けよ、いやお前が…などと話し声が聞こえる。


「まあ、最初は緊張しますよね!!ということで最初はこちらから用意しました!ではお願いします、咲夜成瀬!」

「……え、」


俺の名前が呼ばれたので俺はゆっくり舞台袖から出る。途中で最前列に座っている朱里が驚いて固まっているのが面白い。


「では、自己紹介をどうぞ」


俺はマイクを口に近づける


「え〜、2年NRクラス、2組の咲夜成瀬です。入学式はごめんなさい」


俺は軽く頭を下げてからもう一度話し出す


「僕が告白する相手は1年の時、初めて会った人です。人付合いが悪く、それでも可愛いところに惹かれました。その人がいると面白く、毎日が飽きません」


俺はその人にバレないように全体を見ながら話す。みんな、誰か誰かなとザワザワとする。朱里は何故か下を向いていて、凜香が俺を更に睨んでいるのが不思議に感じたがそれどころではないので俺は話を続けた。










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