第4話 一週間
謎の転校生が私の生徒手帳を持っていた
無くしたと気づいたのは一週間前くらい
謎の転校生、生徒手帳、そして唐突な名指し
私の頭の中は色々情報に追い付け無いでいた
葵「あ、あのそれ、私のなんですけど、どっかに落ちてて拾ってくれたりしましたか?」
シュウヤ「うーーむ」
転校生はジッと葵の顔を見つめる
目をガン見されて段々恥ずかしくなって私は熱くなってきた
葵「あ、あのー?」
シュウヤ「うむ!その青い瞳間違い無いな!お前が星宮葵だな!」
葵「あ、だからさっきからそれ私のだって言ってるんですけど…」
シュウヤ「実はな!星宮葵!お前に聞きたい事あってだな!そうだなぁ どこから話せ…」
担任「ちょっと待った待った 二人共 とりあえず今は席に着いて 二人が知り合いなのか何なのかは知らないけどさ とりあえず先に進めないから 話したい事があれば休み時間とかにしてください!」
葵「あ、はいすいません…」
なんで私が怒られてるんだろ…って思った
シュウヤ「なるほど わかった とりあえず話は後だ星宮葵」
生徒達「え、あの転校生星宮の知り合いか? もしかして星宮さんの彼氏? でも綺麗な顔してるよねシュウヤくん! てかなんで生徒手帳持ってんだ?」
教室はまたザワザワ騒がしくなった
私も現状が把握出来ないままとりあえず席に着いた
担任「蒼柳はとりあえず右の窓側の一番後ろの席な
よし!じゃあHR始めるぞー 静かになー」
HRも何事も無かった様にいつものように終了した
HRが終わると転校生がすぐに私の所に来た
シュウヤ「星宮葵、学校終わったら一人で屋上に来てくれ お前に話がある 後これは返すぞ」
生徒手帳を返すとすぐに転校生は自分の席に戻った
クラスの女子達は転校生に話し掛けようとワチャワチャしていた
女子生徒達「ねぇねぇなんか話し掛けてみようよ
えーなんか怖そうじゃん でもかっこいいよね とりあえずどっから来たのか聞いてみようよ!」
女子生徒「あのー?蒼柳シュウヤくんで合ってるよね?これから一緒のクラスだけど宜しくね! 所でシュウヤくんって何処から転校して来たの?」
女子生徒が話し掛けると転校生はギロリと睨んだ
シュウヤ「貴様には関係無いだろう そうだな貴様らに分かりやすく言うとだな 地球の外からだ」
かなり高圧的で意味が分からない回答をした転校生に対して女子生徒達は怒っていた
女子生徒達「な、なにその言い方!貴様ってなによ!なに地球の外側って宇宙人にでもなったつもり?感じわる! もう行こ!」
女子生徒達は怒って去って行った
私も聞いててうわぁーすごい人だなぁって思ったけど地球の外側、宇宙人って言葉が引っかかった
まぁでも考え過ぎか!まさかね!って思った
だけど放課後屋上って…なんか脅されそうで憂鬱なんですけど…
逃げちゃおっかな…でもこれから毎日同じクラスだし… 神様、私あの転校生になんかしましたか…
亜梨沙「葵!大丈夫?あんたあの転校生と知り合いなの?」
葵「あ、亜梨沙 それがさぁー全部わかんないんだよぉー わたしの生徒手帳なんでも持ってるかも良く分かんないし 色々謎すぎるよ…」
亜梨沙「あの転校生オーラすごいし なんか感じ悪そうだよね 生徒手帳は返して貰ったみたいだけどなんか言われた?」
葵「なんかさぁ学校終わったら学校の屋上に来いってさ…話があるみたい…」
亜梨沙「初対面で屋上?告白とかなんとなく分かるけど初対面だもんね 大丈夫!心配だから私も着いてってあげる!」
葵「それがさぁ 一人で来いってさぁ… あの人なんか怖そうだし初対面だし怖いよ…」
亜梨沙「一人⁈ 尚更危ないじゃん! 私が葵になんの話があるのか聞いて来てあげる!」
葵「え、大丈夫大丈夫!とりあえず学校の敷地内だし なんかあったらすぐ亜梨沙呼ぶから! 喧嘩になっても嫌だし…」
亜梨沙「そんな真面目にアイツの言う事聞かなくても良いと思うけどね」
葵「でもさ私の生徒手帳持ってたし わざわざ返してくれたし そこまで悪い人じゃないのかなーとか思ったりもして」
亜梨沙「葵、あんたは男慣れして無いんだから悪い男に騙されないか私は心配だよ まぁわかったわよ なんかあったらすぐ言ってよね!」
葵「うん!ありがとう!」
とりあえず私は放課後屋上に一人で行ってみる事にした 怖いけどなんかあの転校生はなにか私の事を知ってそうな気がした なんとなくだが
転校生の方を見るとずっと窓から外を眺めていた
アポロこと蒼柳シュウヤは墜落から現在に至るまでの一週間の事を思い出して居た
墜落初日
葵が去った後シュウヤは街の灯りの方を目指し裏山から下山して居た 傷はまだ癒えては居ないが出血は止まって居た
下山する前にアポロは証拠隠滅として墜落した宇宙船や折れた木々や自分の血痕を無かったかのように綺麗に消していた
下山しながらGIを使い地球について調べ直していた以前地球に来る前に調べてはいたが記憶が曖昧になっていたからである
シュウヤ「地球では俺が宇宙人と悟られてはいけないようだな 現在も地球に身を隠して暮らしてる宇宙人達も素性を隠しているようだ バレたら不味いことになるな」
宇宙ではアポロは宇宙覇者に最も近い宇宙人として名が知れていたがアポロがやっていた事は宇宙海賊に変わりない行為である
アポロにも唯一逆らえ無いものがあった
それは地球で言う所の警察や政府である
宇宙人が他の星で暮らしたりするには許可が必要なのだ それに素性がバレてはいけないのが大前提である 勿論宇宙海賊まがいのアポロに許可などある訳無く 宇宙政府ですらアポロを指名手配にしている
何か目立った事をすればすぐに宇宙政府に勘付かれアポロは即拘束され豚箱行きだろう
その為アポロ自身も地球ではルールを守らなければいけなかった
シュウヤ「地球内にてのルールか 確か能力の禁止に地球外のアイテムの持ち込み禁止とかだったな
しまった、すでにGIも持ち込んでいるし さっき証拠隠滅の為にも使ってしまった… まぁ騒ぎを起こさなければ良かろう とりあえず人間とは仲良く共存と言う訳か 俺も今日から地球人な訳だからな」
プライドの高いアポロが他の星の人間と仲良く共存など中々出来る訳は無かった
だが本人は出来ると思い込んでいる
アポロは日本の言語や常識、学問、生活についてなども学んだ
そして生徒手帳の写真の人間、アポロは何故地球にわざわざユートピアを捨ててまで来たのかは思い出せずにいた
だがこの写真の人間に何か感じていた
あの蒼い瞳、この人間が何か知っていると思った
だが同時にアポロはこの生徒手帳があの墜落現場に不自然に落ちていたと言う事は もしかして俺が宇宙人って事がこの人間にはバレているかもしれないとも考えていた
場合に寄っては始末するしか無いとも考えていた
二つの意味でアポロは星間高校に入学する事にした
そして一週間掛けてアポロは地球や学問などを学び星間高校に転校した 完璧主義者であるアポロに取って試験など容易い物だった
こうしてアポロは蒼柳シュウヤとして地球人になり星間高校に入学して今現在星間高校の生徒としてクラスに居るのだ
これがアポロの墜落してから現在に至るまでの一週間である
放課後屋上
シュウヤ「星宮葵はまだ来ていないようだな」
夕日が屋上を赤く照らしていた
シュウヤ「あの人間に恨みはない それにあの蒼い瞳 あの瞳に導かれわざわざ地球に俺は来た気もするがイマイチ思い出せんな記憶が…
だが星宮葵があの場所で俺の正体を知っていると言うのなら今ここで始末するしないな」
何も知らない葵は一人屋上への階段を登っていた
葵「あーやだなぁー うー 私が何したって言うのさ… とりあえず生徒手帳のお礼だけ言ってすぐ逃げよ」
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