エクストラクエスト 

久しぶりの更新じゃい!


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 そして、はいを押すとクエスト画面が消えた。もうクエスト開始したのかな。


「お、お姉ちゃん!一緒に探してくれるの!?」


 お、あのクエストは探し物を見つけてから始まるのか。じゃあちゃっちゃと探すか。


「うん。一緒に見つけようね。それで、貴方の名前はなんていうの?」


「私エナ!よろしくねお姉ちゃん!」


「こちらこそよろしくねエナちゃん」


 そうして、俺とエナは探し物を見つけるため歩き始めた。しかし、俺の敏捷はゴミなため、子供の足より遅かった。なので、エナちゃんが先行して俺がそれを見守るみたいな形になってしまった。ほんと、敏捷欲しいな。


 そう思いながらエナちゃんの後ろをついて行ってから30分。ようやくエナちゃんが自分が落とした物を見つけた。


「お姉ちゃん!!あった!!あったよ!!」


「良かったねエナちゃん」


 まぁ、俺は何もしてないんだけどね。


「それじゃあお父さんに渡してくるね!!お姉ちゃんも着いて来て!!」


「わ、わかった分かったから。手を引っ張らないで」


 俺の足が遅いため何度か転びそうになりながらもどうにか俺の手を引っ張るエナちゃんの俺はついて行った。





◇   ◇   ◇   ◇   ◇




 そうして、エナちゃんについて行くと、ボロイ一階建ての家の前に着く。

 こ、ここがエナちゃんの家なのか。服装から貧しい家庭と思っていたがこんな家だとは。今にでも壊れそうだぞ。


「お父さんただいま!」


 エナちゃんの家庭事情を思っているとエナちゃんが玄関のドアを開け家の中へ入って行く。俺をそれに同行し家の中へ入ると中は意外と綺麗だった。おそらく、エナちゃんが毎日掃除をしているのだろう。


「お父さん。今帰って来たよ」


 エナちゃんは家のの中にあった一つのドアの中へと入って行く。俺も中へ入るとそこにはやせ細った男性がベットの上で横たわっていた。この人がエナちゃんのお父さんか。顔色が青いな。

 そうして、エナちゃんはお父さんに駆け寄るが目覚めはしなかった。


「お父さん起きて。お父さん、薬の飲まないと」


 エナちゃんがお父さんの身体をゆすってもお父さんは起きなかった。‥‥‥もしかして


「エナちゃん。ちょっとお父さんに触るよ」


 このゲームのNPCは頭上の上に薄く見えにくいが緑のアイコンが存在している。これはエナちゃんにも乗っている物だ。

 しかし、このお父さんにはそのアイコンが存在していない。だとすると、


 俺はお父さんに触る。そして、お父さんからは生者の温かいぬくもりは感じず、ただ冷たかった。………これは………酷な話だな。


「………エナちゃん。お父さんなんだけどね」


 俺はエナちゃんにお父さんの事を子供に分かりやすいように説明しようとした。が、その時。


「く、く、く。ようやく死んだかこのじじぃ」


 お父さんの所からそんな声が聞えてきた。

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