第14話〜このギルド、アホだった〜

 あー!!!!!!恥ずかしい!!!なんで俺あんな事言ってるんだ!!


 俺は、あの後スザクと名乗る男性とそのパーティメンバーと一緒に始まりの街に入って街を歩きながら、自分がやったことに心の中で悶えていた。


 あの「いい事してあ・げ・る♪」は出てこさせるためであって!!出てきてくれたら笑顔で「ありがとう」を言うつもりだったのに!!無意識で「だーいすき」とか俺、この体に慣れすぎたのか!?そうでもなければ無意識でこんな事言うはずがない。このままじゃ精神まで女の子っぽくなるかもしれないな。いつしか、現実まで女の子になるかもしれないな。・・・・・・・いや、それは無いな。そんな非現実なこと起きるわけがない。(フラグ)おい、フラグとか言うな。


「どうかされましたか?」


 ここまで会話が無かったので俺を心配してスザクが話しかけてきた。このスザクってやつ優しそうに見えるけど、目が怖いな~。俺を見ている時だけ目が怖い。別に目つきが鋭いって訳じゃない。なんていうか、「俺のすべてを懸けてでも」って目をしてる。『女神教団』の連中全員こんな目をしているのか?


「ううん大丈夫。心配してくれてありがとう。」


「そうですか、もうすぐ我らのギルドホームに到着しますのでもう少し頑張ってください」


「うん、わかった!」


 なんか俺、幼女としての会話上手くなってね?・・・・・気のせいか。


 そうして、本当に少しだけ歩いているとスザク達の足が止まった。


「天使さま!!ここが我ら『女神教団』のギルドホームです!!」


 スザク達が指差すところを見てみると・・・・・・屋敷が立っていた。は?え?ここ?貴族の屋敷とかじゃなくてここなの?


「えと、本当にここですか?貴族様の屋敷とかじゃなくて」


「はい!!ここです!!天使さまに極楽に過ごせるため!ギルド総勢2500人のお金を集め、1千万で買いました!!」


 いいいいいい1千万!!!???こいつらどんだけ金使ったんだよ!!まだサービス始まって現実で三日目!!ゲーム内時間で六日目しか経っていないんだぞ!!こいつら馬鹿なのか!!


「お、おっきいね」


「はい!!あの屋敷は天使さまで住んでもらうために買った物なので大きくしました!!」


「あの、ここってギルドホームなんだよね?他のギルドメンバーはどこに住んでいるの?」


「あの屋敷の他に、ここの敷地内には戦闘職が休めるための宿舎、生産職の作業場、生産職が休める場所、集会で集まる会議所など、いろいろあります!!なので他のギルメンは各々の場所で住んでいます!!」


 バカなのか!アホなのか!1千万の屋敷買った上に他にもあんのかよ!!


「ここ全部でい、いくら位するんですか」


「さっき言った他にまだ色々あるので、一億は確実に超えていますね」


 悲報、女神教団はアホだった。

 

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