第2話~俺、銀髪幼女になったんですけど!!~

  HPとMPはレベルが上がるたびに上昇することにしました。しかし、ステータスポイントを振る事でHP、MPは上がる事は変わりません 


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目覚めると見たことのない街の中にいた。

 

「お~!ここがフワオンの世界か~......え?」


 今、誰が喋った?・・・俺の声じゃないよな。たまたま、誰かと同じ事を喋っただけだよな。

 試しに周りを見てみるが周囲に人はいない。・・・ってか、みんなこっち見てね?・・・気のせいだよな?


 「あ、キャラの見た目見ないと・・・ん?」


 まただ、さっきと同じ可愛らしいロリ声が聞こえた。一体、誰が喋っているんだ?

・・・・まさか


 俺は自分の姿を確認するため、後ろにある噴水をのぞき込んだ。



 そこに写っていたのは、黒を基調としたゴスロリの服を着た美しいスカイブルー色の瞳をした絶世の美幼女だった。

 


「えぇぇぇぇぇぇーーーーーーーー!!!!????」


 ロリ声で絶叫した。

 え、これ俺!?このめちゃくちゃ可愛いのが俺!?何かの冗談だろ!?俺は水面を向きながら顔を左右に動かす。しかし、映った銀髪幼女は俺と同じ動きをした。


・・・・・・俺だ。嘘だろ・・・・・


  まさかあのランダムでこのアバターを引き当てるとは、俺の運が良いのか悪いのか分からねー。・・・しかし今の俺って完全に女の子だよな。ってことはフワオンにいる間は女の子を演じるってことだよな?・・・・・無理だ。絶対ばれる。けど、ばれたらこんなアバターを作った変態って思われる。それは嫌だ!!


「ねぇねぇ、そこの嬢ちゃん。」


「え?」


 俺の後ろからこえが聞こえたので反射的に振り向いてしまった。振り向くとそこに複数人の男たちがいた。


「嬢ちゃん、君初心者だよね?よかったら俺達についていかね?いろいろ教えてあげるよ」


「え、と、あの、その」


 男たちの中から一人の男が俺に向かって話しかけてきた。

 これがいわゆるナンパってやつか。まぁ、確かにこんな可愛い子がいたらナンパしたくなる気持ちも分からんわけでもないが・・・って、まずい!!そんなこと考えている場合じゃない!今、会話したら男口調になって絶対ばれる!どうしよう!!


 思考していると、近くに他のプレイヤーより良い剣、良い装備をした赤髪のプレイヤーを見つけた。・・・ごめんなさい!あなたの力を借ります!


 俺は全速力でそのプレイヤーに向かって走り出した。女性のプレイヤーだが今の俺は女の子なのだからいけるはず!しかし、敏捷が5の俺は速く走れないがギリギリそのプレイヤーの歩きより速かったので、


「おねえちゃー--ん!!」


 そう言って俺は女性プレイヤーの腕にしがみつく。そのプレイヤーはこちらを見てきた。俺は全力で「合わせて」と視線を向ける。しかし、そのプレイヤーは何故かそっぽを向いた。

 なんで!?と思ったが、そのプレイヤーは動く気配がなかったので、とりあえず演技を続ける。


「私はお姉ちゃんについて行くの!」


「あいつは煉獄!」


「おい、どうする」


「どうするって言っても、せっく可愛い女の子...」


「お前たち!!」


 男たちは動揺していた。しかし、お姉さんが声を上げると黙った。


「よくも私の可愛い妹に手を出そうとしたな!本当だったら今すぐ粛清するが、今なら見逃してやる。さぁ、どうする」


 よかった、乗って来てくれた!そっぽを向かれた時はどうなのかと思った。


「す、すみませんでしたーーーー!!」


 男たちはビビったのか、すぐに逃げていった。ふっ、どうだ!!これがイケメンお姉さんの力だ!!


「大丈夫だったか」


 おっと、次はお姉さんの方から話しかけてきた。だがしかし!今さっきの流れで分かった。俺は女の子を演じることが出来る事を!!少々男としてのプライドが廃るが、変態と思われるよりマシだ!


「大丈夫です。助けていただきありがとうございます。」


「なに気にするな。おかげでこちらもいいものが見れたからね」


「いいもの?」


 俺は首を傾げる。するとまた、お姉さんはそっぽを向く。


「何でもない、君の見た目は恐らくああいうのがまた起こるから早く強くなった方がいいよ」


「はい!本当にありがとうございました!」


「ではまたどこかで・・」


 そう言ってお姉さんは立ち去っていた。イケメンなお姉さんだったな~。にしても

、よくやった俺!!どうにかバレずに済むことができた。けど、いつぼろが出るか分からないから、極力人と会話はしないでおこう。


 そうして、俺は歩き出した。




 




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