第2話紙袋・きしめん・消毒薬
ふと、朝起きたら体がだるかった。何かをする気力が起きなくて、起きなきゃ行けないのに布団から出られなかった。
「ごめんね、今日行けそうにないや」
そんなふうに連絡すると、「今から行く」って連絡が来た。「あなたには学校だってあるんでしょ、行ってきなさい!!」
すると、すこし落ち込んだような声で、「はぁーい…じゃあ学校行ってきます…」って連絡が来たからもう少し寝ることにした。
ふと目が覚めると、目の前には紙袋があった。何言ってるか分からないかもしれないが、紙袋が置いてあった。
キッチンからは人のいる気配がする。誰かが不法侵入したのかって、ふと頭によぎったけどまぁ、親でもきたのかなって考えた。
ふと扉が空いて、「あれ、起きたんだ…?体調大丈夫…?」朝聞いて、学校行ったはずの人が鍋を持ってこちらをのぞきこんだ。
「なんでいるん…学校行かなかったの?」そう聞くと、「えっと、そう!学校今日休みだったの!」絶対嘘なのはわかる。
ここでダメでしょ!って言いたくなるのを抑えて、「そっかそっか来てくれてありがとうね」って、素直に感謝の気持ちを伝えることにした。
「あっ、お腹すいてると思ってきしめん作ったんだけど…食べる…?」って、鍋を持ちながら不安そうな顔で聞いてきたので「食べるよ、ありがとう」って伝えてみた。
すると、良かった〜って声が聞こえるかのような顔でにこにこし始めた。紙袋の中からお椀をだしてにこにこしながらよそってもらったので、食べ始めることにした。
作って貰ったきしめんは、とても美味しかった…。最近は、誰かに作ってもらうことなんてほとんど無くて、1人で作って食べてたから誰かに作ってもらえるご飯が幸せなんだな…と気づかされた。
「ありがとうね」そう伝えると、なんでお礼言われたのか分かってなさそうな反応で「いえいえ…?」って返ってきた。
「鍋とかお椀とか流しに置いといていいからね、後で私が洗って返すから」そういうと、「私がやるから大丈夫だよ、あと鍋に残ってるのは、晩御飯にでもして食べてー」と返された。
「わかった。けどとりあえず風邪移したくないから消毒して?」そう言って、消毒薬を差し出すと、「わかった!」すごく元気よく返事して消毒してくれた。
「今日はわざわざありがとうね」そう伝えると、「いえいえ〜」とご機嫌で言い、「とりあえず今日は帰るね、お大事にしてください」そう言って、玄関に向かい始めた。
見送りしようとすると、「病人なんだからゆっくり休んで!」って怒られた。
「あっ、鍵空いてたから、勝手に入っちゃってごめんね。玄関にある鍵で閉めてポストに入れておくからねー」玄関からそんな声が聞こえた。
そういえば、玄関開けっ放しだったのか…言われて今気づいた。あんまりいいことじゃないけど助かったのは事実だから、今回は気にしないことにした。
でもさ、、、、体調崩れた時に優しく面倒見てもらうと惚れるって…私しかいなくなった静かな部屋で1人呟いた。
三題噺 夜李 @SionHiragi01
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