第6話 由姫達のピンチに彼が現れる!?
学校でのライブが成功してから次の週の日曜日。この日は珍しく休みにする
ことにした由姫達。それも学校でテストもあるのでその週は勉強の方に
力を入れる事にした。ちなみにメンバーの中で赤点をとる子はいない
のでそこは安心だが、最近は音楽に集中していたので一番頭がいい
里奈が勉強を教えてあげてたりした。
そうした中の日曜日。夏休み前もあり、由姫達はプールに来ていた。
「なんで私ここにいるのかしら?」
「テスト前の息抜きで皆で遊びに行こうって言ったじゃない」
「そうですよ由姫さん。せっかく来たんですから遊びましょう」
「美波さん。来てしまったのですから楽しみましょう。息抜きも
確かに大事です」
「わかったわ」
更衣室でそんな話をしながら着替える。普段学校でも水着を着ない
由姫。その由姫が水着に着替えた。やはりこぼれそうなおっぱいが
目立っている。お尻も少し出ている。
「本当にすごいですね由姫さん」
「綺麗です」
「からかわないで。私なんか!?こら里奈」
「これだけのものを持ってうらやましいな。ほれほれ」
「やめなさい」
里奈が由姫のおっぱいを揉んでいたがすぐに離した。それから
プールの方に行くと、やはり由姫は注目を浴びていた。という
か、由姫達、crosswiseが来たことでざわついたようだ。
ちなみに由姫は水着の上にはおるものを着ている。
なるべく人の少ない所に行こうとゆことで奥の方に行った。美麗や
夕子は何も気にせず遊んでいる。里奈もそこにいて洋子と由姫が
それを見守っていた。その二人は真面目に話していたと思ったが
以外にも洋子が由姫いつも聞かない話を聞いていた。
「uranos?」
「ええ。美波さん、その話をすると少し気にしているように見てたので
何か関係があるのかなと」
「今はまだないわ」
「今は?」
「確信がないから断言できないの」
「何か訳ありみたいですね。まぁ私はプロになれれば何も文句は
ありません」
「そういえば、あなたはどうしてプロに?私と同じかそれ以上に
プロへの意識がある気がしたけど」
「それは、ここでは話せることではないですので改めて話します」
「わかったわ」
それから由姫達も一応プールに入り遊んだ。夕方になりそろそろ
帰ろうとプールを出て着替えて、駅に行こうとした時だった。
由姫達に話しかける男達がいた。それはどう見てもナンパだった。
いきなり話しかけられるが由姫は無視して行こうとした。でも、一人の
男が由姫の腕を掴み強引に連れて行こうとした。
「離しなさい!通報するわよ」
「できるならしてみなよ。来る前にあんたらを拐うことぐらい
簡単だぜ。痛いめ見たくなかったら大人しく付き合いな」
「そうした方がいいぜお嬢ちゃん達。俺ら危ないぜ。まぁエロい
事してくれれば優しくするがな」
「美波さん逃げましょう」
「由姫さん」
後ろにいた美麗達も囲まれていた。それを見て周りも驚くが怖くて
誰も助けには来なかった。里奈は由姫に何もしない方がいいと
小声で言うが由姫は我慢の限界だった。
「あなた達、もう許さないわ」
「どう許さないんだ?女に何ができる」
「これでも鍛えてるのよ。あんたらなんかには負けないわ」
「ダメ由姫!大会に出れなくなる」
「!?関係ないわ。覚悟しなさい」
由姫は掴まれていた腕を強引に引き離し、目の間にいた男に手を
出そうとした。それを見て相手も由姫に向かって殴りかかってきた。
「由姫!」
里奈達は全員由姫が殴られると思っていた。でも、目を開けると
その二人の間に知らない男が割って入っていた。
「あなたは!?」
「なんだテメェ」
二人の間に入ったのはuranosの孝弘?らしき人だった。
その彼は二人の手を止めていた。いつ入って来たのか
誰も気づいていなかった。
「邪魔だ!」
「なんだと?」
「ここは歩道、歩く道だ。そんなところで止まってんじゃねぇ」
「なんだと?女の前で格好つけてんじゃねぇぞ」
「危ない!」
相手が彼にまた殴りかかろうとしてきた時、彼は胸ポケットから
銃を取り出した。それを見て相手も驚き止まった。
「そ、そんなおもちゃで脅せるとでも思ってるのか?」
「もう驚いてるだろ?」
「舐めるなよ」
とまた相手が攻撃をして来た時、バンっと音がした。それは彼が銃を
撃った音だった。もちろん相手にではなく地面に撃った。そこには
破壊された後があった。
「ほ、本物!?」
「いや、おもちゃだ。改造はしてるけどな。お前らみたいなのを
追っ払う為に作った。もちろん、当たれば怪我するぞ。試して
やろうか?お前の眼球で」
彼は相手の目に銃口を向けた。しかも、本気だという目をしながら。
それを見て相手のメンバー達は怯え、そして退散していった。その
際に銃口を向けた相手にまた一発放ち、顔を掠めさせた。その
男も全力で逃げ、騒ぎはおさまった。しばらく沈黙がした後、由姫が
彼に話しかける。
「あの、ありがとう」
「問題ない。俺にとっても邪魔だっただけだ」
そう言って彼は由姫の方を振り向いた。二人は初めて顔を合わせる。その
顔と声を聞いて由姫は思わず声に出した。
「孝弘」
「?誰だそれは?俺は楓だ」
「楓?」
「ああ。バンドuranosのシンセを担当している楓だ」
そう話してると落ち着いた里奈も入ってきた。
「本当に孝弘じゃないの?」
「あんたもか?よほどそいつは俺に似てるのか?こんななりをしてる
奴と」
「そ、それは」
「まぁいい。お前らも気をつけな。知名度が上がれば変なのが
寄ってくるからな。なるべく知り合いの男子を連れてた方が
いいぞ」
そう言って楓が去ろうとしたとき、里奈が呼び止めた。それなら
楓を連れて行きたいと言って、連絡先を交換した。そうして楓は去った。
「美波さん、新井さん。あの方と知り合いなのですか?」
洋子の声に少し反応しなかった二人、それから全員由姫の部屋に
集まり、里奈が彼との事を話した。
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